「ターミネーター:新起動/ジェニシス」を観る
今夜は盟友N氏と「ターミネーター:新起動/ジェニシス」を観てきた。SF史に残る第一作、その第一作を超えたと言われる第二作は共に今も色褪せない傑作だ。のちに3、4と作られたが、内容的に超えられ無かった。そして第一作から30年経ち、環境や社会、テクノロジーも様変わりした。本作は第一作(以下1)と第二作(以下2)を踏まえ、新たな展開を組み込んだ新シリーズ第一章となる。
3、4は1、2を受けたターミネーター正史だったが、様々な設定に囚われたゆえの縛りもあった。だが本作はタイムトリップものである点を活かしてその縛りを取っ払い、かつ現代の我々に違和感を与えずに物語を展開させた。トリッキーで第二の舞台となる時代も絶妙。その展開は未完に終わったテレビシリーズ「サラ・コナー・クロニクルズ」を思い出させる。アクション、映像と素晴らしいが、予告編等で露出しており、今思うと結構なネタバレもあり注意。
若くなったサラ、カイルのおかげで物語もダイナミックになった(カイルはごつくなり、サラは美人でグラマラスになった)。シリーズのキモ、サラ、ジョン、カイルの関係もまさにリブートである。これは物語の持つ可能性の一つであり、シュワの演じるターミネーターの立場も変わった。サラとオジサン(と付けた字幕がいい)の会話、特に本作のシュワの表情がニクい。生真面目に作った4に欠けていたユーモアが、本作の重要なアイコン、シュワと共に帰ってきた。
なお本シリーズは作品毎で製作配給が全て異なり、本作ではパラマウントとなった。全米の興行が芳しくないようだが、新三部作となるなら是非最後まで描き切って欲しい。そのための伏線は作中で既にいくつも用意されている。未来とは変えるもの、そして変わった。新展開のスカイネットとの戦いは如何に?尻切れトンボとなった4の二の舞にならない事を祈る。
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