テレビ東京・2017年問題を考える
今やテレビ東京は振り向く先の存在でなく、優れたコンテンツを送り出す在京キー局である。他の在京キー局でさえ、露骨にその内容をパクる程、企画力は高い。同局の番組はリアルタイム視聴、HDDレコーダの録画リストを見れば、我が生活に欠かせない事を裏付けている。
首都圏、関東の方には全く意味不明なタイトルだろうが、静岡県東部のケーブルテレビが2017年3月31日をもってテレビ東京の配信を止める。正確にいうとテレ東の区域外再放送が停止される。他の在京キー局の区域外再放送は地上アナログ放送停波に遅れ、2014年7月24日をもって地デジ配信も停止された。ただし静岡県はテレ東の系列局を持たないため、延期措置が取られた。それが2017年3月31日までという事だ。
今テレ東が無くなったらどうなるか。まず放送されている番組のリアルタイム視聴ができなくなる。実はテレ東の番組(一部ではあるが)は静岡県ローカル局に買われ、昼間や深夜帯を中心に放送される。それ故にテレ東の番組の裏番組がテレ東の番組だったという珍事もよくある。2局、3局重なるのはよくある事。ただ残念なのはこれらが完璧な形で放送される事は少ない。
「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」のような番組であれば、ほぼ放送形態を変えることなく、1時間まるまる放送される。ただし放送は数週遅れる次第。子供の好きな「妖怪ウオッチ」も然り。静岡では35週遅れ、午前5時半に放送されている。しかし毎週お気に入りの「土曜スペシャル」の場合はさらに深刻だ。オリジナルは放送時間約2時間半。これに対し最短90分になるよう編集される。
例えば「所持金5万円で4泊5日!北関東横断800キロ!温泉めぐりの旅」の場合、本放送では前日ハズレカードを引き、無食となったメンバーが草津温泉バスターミナルで無料で配られていたうどんに空腹を助けられるエピソードがあった。しかし90分版では突然、草津温泉バスターミナルから直接、ゴールの万座温泉に向かっている。本放送を知っている身とすれば、雪の中で行列に並び、やっと食にありつく姿が良いのだ。唯一の拠り所、テレ東系のBSジャパンでも土スペは放送されるが、多くがこの90分版となる。
そんなに拘るなら「テレビ東京オンデマンド」をすればいいと言われるだろうが、コンテンツを保存したいという気持に応えてもらえない。所詮はテレビ。基本リアルタイムで観られる環境であるべきと思う。区画外再放送停止まであと2年、それにしても悩ましい...
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