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2015/01/04

「スティーブ・ジョブズ1995 ~失われたインタビュー~」を観る

 WOWOWで録ってあった「スティーブ・ジョブズ1995 ~失われたインタビュー~」を観た。僕は一応、PowerPC時代のMacminiからスタートしたMacユーザー。その後、iMacやiPod等を経てAppleの製品に触れてきた。このインタビューはジョブズがAppleを離れた1995年のもの。特異な時期のインタビューであり、ジョブズらしい主観、客観織り混ぜたコメントに溢れている。

 まず汲み取れるのはジョブズが起業家である事。ある出来事から12歳でヒューレットパッカード社に雇われ、社風と企業を学び、その後Appleを一代で築き上げた。ガレージからスタートしたモノ作りと商売。会社を動かすためのノウハウ、その根底には優れたモノを社会へ還元。優れたモノに魂(スピリッツ)、マイクロソフトにそれはないと諭す。MSはIBMの打ち上げたロケットに乗っただけ、脱PCの今を読んだかのように。

 加えてインタビューの中で触れていたのはチーム作り。初期であればスティーブ・ウォズニアックとのタッグであり、Apple時代であればMacチームの事を指す。そしてジョブズはチームを構成する人の質を説いている。優れた人の下には集まる。ただ反面、そこに個性の強さも。それ故、彼らを御すジョブズの剛腕ぶりも窺い知れる。ジョブズには濃密な時間も、相手にとっては苦痛だったようだ。

 そしてジョブズはコンピューターの未来はWEBにありとその可能性を示唆する。事実、WEBを柱にeコマースは流通を変え、ジョブズ自らiTunesで変革した。当時のApple CEOのジョン・スカリーとの確執とその理由。スカリーのような利益重視の企業家でなく、ジョブズは先を見る起業家である事、モノ作りができる起業家だからこそ、のちのAppleの隆盛を感じ取れる。だが今となってジョブズ亡き後の反動も垣間見えてくる。Apple好き嫌い問わず、生で話すジョブズによる金言に溢れた必見の1時間だ。

150104


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