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2014/10/12

「ハンガー・ゲーム2」を観る

 早朝からWOWOWで録ってあった「ハンガー・ゲーム2」を観た。お気に入り女優、前作時点ではほぼ無名だったジェニファー・ローレンスが主演。今やオスカー女優となった彼女が引き続き主人公カットニスを演じる。殺し合い「ハンガー・ゲーム」を独立国家に恐怖政治の象徴として圧政を行ってきた大統領スノー。しかしカットニスの登場が民衆の中に反逆の火種を作りつつあった。これを危惧したスノーは歴代優勝者だけの「ハンガー・ゲーム」75周年記念大会を催す。

 おそらく三部作を狙う中間を担う本作。本来、傑作三部作となれば二作目は外れ無し、「スター・ウォーズ」「バットマン」「スパイダーマン」と必ず面白い。ところが今回の「ハンガー・ゲーム」はそうした仕掛けを散りばめながらも、物語は凡長で退屈。しかもこの作品、2時間26分もある。前作でも感じたが、製作に原作者が入るとオリジナル重視となり、映画独特のダイナミズムを失う。特にゲームに入るまでの心理劇は必要ながらも無駄な描写が多い。

 そんな物語を支えるのが、結局ジェニファー・ローレンスなのである。前作同様、金髪を黒茶(民衆の象徴)に染めてカットニスを熱演。彼女の存在、演技が観客に物語への動機を促す。ただあまりにも悩み、苦悶の表情ばかりで前半の一時間は観ているこちらも滅入ってしまった。「カットニスよ、さっさと殺し合いを始めてくれ」、そんな気持にさせられる。本作の彼女は静よりも動が似合うのだから。

 ただ本作の仕掛け、伏線、キャスティングからも解るように、毎作殺し合いゲームだけが題材ではない。それがゲームメーカー、ヘヴンズビーの存在。オスカー俳優フィリップ・シーモア・ホフマンを配し、やがて彼が続編へのキーマンである事を知らされる。しかし現実では突然のホフマンの訃報。続編のシーンは撮影済という噂もあるが、その行く末が気になる。そしてカットニス、圧政の国家国民の運命は次作に委ねられる...

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