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2014/08/19

「ウルヴァリン:SAMURAI」を観る

 遅い夏期連休もあと僅か。今朝はWOWOWで録画してあった「ウルヴァリン:SAMURAI」を観た。「X-MEN」の人気No.1キャラ、ウルヴァリンが主役のスピンオフ第2弾。そして今度の舞台は日本。しかもハリウッド作品とくれば、トンデモJAPANのオンパレード必至と肝に銘じて鑑賞を始めた。

 時代は第二次大戦末期の長崎。原爆投下の中、爆風から将校を助けたウルヴァリン。そして現在、生き永らえた将校、矢志田と再会するウルヴァリンだったが、今や巨大財閥となった矢志田の後継者争いに巻き込まれていく。だがそこには大いなる野望が仕組まれていた…日本へやってくる必然を与えつつ、ウルヴァリンと日本のコントラストが見どころ。邦題に付けられたサムライだが、矢志田の孫娘を守る姿に多少武士道を感じなくもない。ちなみに原題は「THE WOLVERINE」でサムライの欠片も含まれてない。

 前作のスピンオフ「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」が割に彼の過去を補う作りで良く出来ていたが、本作はシリーズ「ファイナルディシジョン」以降の喪失感に苛まれる彼の苦しみが発端となっている。そのたび枕元に現れるジーンがエロティックだ。そしてある出来事を境に彼の特徴である不老不死の能力を失い、死の恐怖と直面する中の戦いが描かれる。ただ本作の内容はそれだけ。ウルヴァリンの物語を厚くするエピソードには一切なっていない。

 まずラスボスの動機が非常に陳腐だという事。冒頭からそれに薄々感じながら観進めたが、終わってみてやっぱりの残念感。またラスボスらしい配役が出来なかったのも欠点。英語の話せる日本人役者の層の薄さか。最後までほぼヒュー・ジャックマン一人頼り。アクションシーンを用意したとはいえ、真田広之の使い方も勿体無い気がする。山場は既視感に溢れロボコップ2と3のミックス。あのデザイン...VFXのレベルは隔世の感だが、内容に大差ない。

 トンデモJAPANと思われた描写も予測の範疇。葬儀、逃走、700系(赤ラインの700系は無事故の新幹線、JRへの配慮か?)とロケ地、場面転換に無理があるものの、荒唐無稽な本作でそれ程の印象はない。とにかくちょっとヤリすぎなくらいウルヴァリンが人を斬りまくる。ただ相手がヤクザばかりで物足らないし、その中でトンデモアクションが飛び出してくる。いくらなんでもヤクザにミュータントばりのアクションはナイかと思います。なおエンドロールで「フューチャー&パスト」に繋がるシーンが出てくるので、「X-MEN」ファンなら観ておいた方が良いかも。

140819


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