WOWOW「お先にどうぞ伊豆・旅情篇」を観る
WOWOWで年始に放送、録画をしておいた「お先にどうぞ伊豆・旅情篇」を観た。今回は新春スペシャルの1時間版。いつも守りの多い大石壮だが、今回の話ではかなりの攻め立場。結末は本作ファンなら推して知るべしの展開だが、ちょっとした清々しさある後味はいつも通りだ。
なお濱田岳演じる大石壮は各話共通の主人公。名前は同じだが、各話での立場、職業諸々、状況は異なる。あと忘れてならないキーパーソンを酒井敏也が演じている。役名はないが、エンディングテーマは彼の歌声によるもの。
今回は旅情篇という事で舞台は伊豆。ヒロインの葬儀に同行する顛末が描かれる。そこに登場する料理が「すき焼き」。大石壮がヒロインと義理の妹の心の壁を崩すために用意した訳だ。本作の見所である食べ方の探求。家すき焼きであり、お店ではできない食べ方も登場する。ちょっとしたダジャレ感覚も本作らしい。
ヒロインは瀧本美織。冒頭誰なのかと思う程、作品やCMで印象の異なる彼女だが、洋装の喪服姿は凛々しく映る。ただ大石壮との関係はグルメ寅さんといった雰囲気。本作がグルメコメディ、人情劇たる所以。濱田岳は他作でもそうだがグルメドラマらしくいい味を出している。
グルメドラマといえば「孤独のグルメ」が挙がるが、アプローチこそ違え小山薫堂印のこのドラマはその双璧にあたるだろう。両作とも「美味しんぼ」よりもパーソナルであり、何処か身近な存在なのがいい。井之頭五郎の立ち寄った店で大石壮のウンチクなんてのも観たい気がする。
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