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2013/12/28

壮大な密室劇「ゼロ・グラビティ」を観る(ネタバレ無し)

 今夜は盟友N氏とアルフォンソ・キュアロン監督の「ゼロ・グラビティ」を観てきた。フィクションでありながら、限りなく現実にあり得るようなSF作。物語はキュアロン監督自らが手掛け、宇宙における孤独感、恐怖感、そして絶望感を伝える。しかも手に取るような質感は3D作として超一級品である。観終えて今年最高の映画体験だったと思わせる傑作だ。

 少ない登場人物。サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニーの二枚看板に限られた舞台、だがその背景には壮大な宇宙空間が控える。本作での限られた舞台、それはいくつかあるが、その一つがヘルメットだろう。囲われた中の密閉感、音の閉鎖感(音の演出も素晴らしい)。息遣いにフェース部が曇る。3D演出はヘルメット内の奥行き感を与え、その奥には底無しの宇宙。だがそんな宇宙から飛び込む光はフェースに反射し滲む。それだけでなく限られた舞台、密室劇は主人公を窮地に追い込む。

 本作もリドリー・スコット監督「エイリアン」のキャッチコピー「宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない」を地でいく物語。だがその敵はあくまで宇宙空間だ。邦題「ゼロ・グラビティ」の通り、自由を奪われる空間こそ想像を超える危険が待っている。それを描くキュアロン監督のイマジネーション、その全てを具体化したスタッフに感服。できるだけ良い条件の劇場で観る事を薦める。

 この作品はただの脱出劇に留まらない。そのキモがコワルスキー(ジョージ・クルーニー)の存在だ。ライアンの境遇は更に彼女自身を窮地に追い込んでいく。しかし彼の存在が再び生へ導く。そこにキュアロン監督の絶妙な物語設計が伺える、冒頭から観客はライアンと同化、物語を体感し、控える絶望。やがてラストシーンにおける彼女の心情を実感できる。盟友N氏共々、この正月映画、いや今年の大オススメ、叶うならIMAXで観たかった...

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