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2012/08/04

「ダークナイト ライジング」を観に行く

 今夜は盟友N氏と共にノーラン版バットマン完結篇「ダークナイト ライジング」を観てきた。「ビギンズ」、前作「ダークナイト」を受けた本作。ヒーロー誕生、究極の悪との戦いの果て、街の平和の代償に心身共に傷つくブルース・ウェイン。しかし過去の宿敵を凌駕するベイン登場が彼を動かす。しかしその影にはかつての師の姿が...バットマン=ダークナイトの復活を三作中随一のスケール感で描いていく。

 ヒーロー物の三部作、最終作は鬼門だ。個人的に高く評価していた「スパイダーマン」「X-MEN」も三作目は?のつく残念な出来であったのが思い出される。その点で本作は及第点以上だった。これまで通り、シナリオにも手抜きが無い。ゴッサムを手中に収めるベインに対し、窮地に追い込まれるバットマンが再び立ち上がる事ができるかがテーマ。アン・ハザウェイのキャットウーマンも実に活かされており、バットマンだけでなく我々観客も翻弄する。N氏も言っていたがウェルバランス、彼女の存在が無ければ実に重過ぎる作品に終わっていただろう。そしてどん底に突き落とされたゴッサムの行く末、光明を得ていく姿が隠れたテーマである。

 三部作最終作の役割とは、物語を終局へ導く事。その点で本作は前二作に絡む伏線、キャラクター回しが実に巧い。ただ反面、大団円に向かっていく最終作の宿命こそが本作の弱点。究極の悪との対峙を描いた前作「ダークナイト」の絶妙な後味は中間を成す二作目にだけ許される。過去のシリーズ物、特に三部作で二作目が面白いと感じるのは当然なのである。「スパイダーマン2」しかり、「スターウォーズ 帝国の逆襲」しかり。

 そこで前二作を超えるためにベインの仕掛ける数々の罠は壮大。「インセプション」譲りの圧倒的なビジュアルで迫る。それだけでなくモブシーン、肉弾戦と全てに手抜かりはない。もちろんノーラン監督の演出も堅実だ。だからこそ最後まで魅せてくれる。「ビギンズ」「ダークナイト」を観てきたファンなら見届けたい最終作といえる。

追伸.
 かつてのYAスター、マシュー・モディンがキャストの一人で登場。おじさんになってしまったなぁとため息。

120805

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