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2012/02/05

「ALWAYS 三丁目の夕日'64」を3Dで観る

 今日はシリーズ最新作「ALWAYS 三丁目の夕日'64」を観てきた。実は前日、盟友N氏の誘いで「宇宙人ポール」を観てきたのだが、寝不足と体調不良で睡魔に襲われ映画を楽しむ事ができなかった。絶対に面白い作品と思うが、今となっては後悔ばかり。そんな前日の不完全燃焼を取り戻したくて「ALWAYS 三丁目の夕日'64」を選んだのだった。なおご存知の通り、2Dの通常上映に加え3D上映があったため、迷わず後者を選んだ。

 このシリーズの良さはこなれたCGとビジュアルに加えて、脚本が素晴らしい事。「希望の昭和」を生きてきた者として、「喪失の平成」となった今を比較にならぬ位の不安で生きている。そんな時、昭和にあった希望とは何だったのか、これはシリーズに一貫したテーマであるが、家族や豊かさと理想や幻影であっても心の拠り所にしたい想いに満ちている。折れない心、家族の成長と三作目である本作はそれをさらに推し進めている。だからこそ本作は泣ける3D、いや気がつけば3D作品である事を忘れてしまった程だ。子の親となった今、後半のエピソードでは随分と泣かされた(苦笑)。

 確かに本作は2Dでも物語を100%楽しむ事はできよう。また個人的には何でも3D上映には疑問がある。最近で「インセプション」は3Dを不要とさせる位、奥行き感に溢れた映像でとても素晴らしかった。しかし本作のもう一つの側面を忘れてはならない。それこそ昭和のテーマパークである事だ。3Dによる演出、臨場感はさすがビジュアルに長けた山崎貴監督らしい。3Dの緩急具合も絶妙、ポイントを抑えた使い方で楽しさと驚きに重きを置いている。冒頭の東京タワーの使い方には思わず唸った。

 なお観た劇場の3D方式はXpanDで、やや暗いのは相変わらずだが「アバター」の時よりも質感が良くなった気がする。東宝カラー、銀塩具合をスポイルする事はなかった。東宝らしさといえば、「無責任」「若大将」とオマージュならぬ時代に寄り添っている事。「昭和」を語るために当然ではあるがとにかく嬉しい。1964年を綴るキーワード、アイテムと本作は最後まで抜かりがない。是非本作は3Dで「昭和」、いや「希望の昭和」を体感して欲しい。

120205


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