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2011/02/26

「ザ・タウン」を観る

 今夜は盟友N氏とベン・アフレック監督、主演の「ザ・タウン」を観てきた。ボストン、チャールズタウンを舞台に、強盗が家業という犯罪街に育った主人公を巡る友情と別れの物語。犯罪描写もリアルだが、等身大の青春ドラマとしてもリアル。主演のアフレックは青春を語るには少し年をとった感があるが、絶妙なキャスティングとあいまって、心底苦悩する姿が痛々しい。

 物語は悲劇的末路を予感させるが、それだけに留まらない大人らしさがある。たぶんこれは、脚本にも関わったアフレックの持ち味なのだろう。役者人生として盟友マット・デイモンと共に「グッド・ウィル・ハンティング」で頭角を現し、「アルマゲドン」以後トップを突っ走ってきた。しかしそんなメジャー路線と反し、彼の作りたかった映画は本作のような作品なのだと思う。振り返ってみれば本作は正に原点回帰、「グッド・ウィル・ハンティング」にも相通じる味わいを感じる。

 それを助けるのが豪華で絶妙なキャスティング。特に映画「ハート・ロッカー」で注目されたジェレミー・レナーが主人公の友人を好演。さすがは旬な俳優。アフレックを喰うほどの存在感を魅せる。彼だけでなくヒロインのレベッカ・ホール、黒幕を演じたピート・ポスルスウェイト、FBI捜査官を演じたジョン・ハム等、ツボを押さえた演技派揃い。やや破天荒にみえる犯罪劇もこうした演技陣に支えられて観る者を惹きつけ、リアリティに転換している。

 もちろんハリウッドメジャー作らしく派手なカーチェイスや銃撃戦を織り交ぜるのも忘れていない。舞台となるボストンのロケーションも大きな見どころ。ただその一方で主人公への感情移入を強くするストーリーテリングは見事。主人公たちを巡る運命、結末は見逃せない。近年アフレックはヒット作に乏しいが、こうした良質の作品を作り続ける事こそが彼の資産になっていくのだろう。


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