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2007/08/22

パラマウント、反旗を翻す

 次世代DVDの規格抗争。当初からHD-DVD支持を表明していた米大手のパラマウントが、昨日突然Blu-Rayタイトルの出荷停止を発表。既発売のタイトルは店頭在庫のみ、今後予定されていたタイトルは全て発売中止。つい最近、発売がアナウンスされた「トップガン」と「ザ・シューター」もHD-DVDのみ発売に切り替わった。パラマウントにはスピルバーグ作品も少なくないが、同監督の作品だけは今回の件から除外対象という。

 同社では直近、Blu-Rayタイトルが発表になる等、製造販売の最前線ではHD-DVDとの併売が前提だったように思う。規格決着判断に時期尚早なのは、ユーザーだけでなく、メーカーも同じ。むしろBlu-Ray一本という戦略がほとんどで、併売はパラマウントとワーナー位であった。やはり今回の電撃発表には、パラマウント上層部の政治判断が働いたと取るのが正しい。最も驚いたのは、パラマウントの営業ではないだろうか。

 併売する事のリスクに設備投資。同じ光ディスクとはいえ、異仕様による工程ロス、コストアップ要素は生まれる。ただ既に併売してきたパラマウントのリスクは、今更大きいものではないはず。また今回の出来事が、同じHD-DVD派マイクロソフトとの蜜月関係に起因するとの声を聞かれる。ただせいぜいOSレベルでのMSと、ユーザーを敵に回すかもしれないソフトベンダーでは、明らかに規格決定でのリスクが違う。だからこそBlu-Ray陣営は早々に同規格専念を表明してきた。

 今回の一件で次世代DVDの情勢は変わるまい。ただパッケージソフト販売に影を落とす。それだけでなく、ソフトの販売ルートはパッケージという殻、枠を超え、様々な形で提供されている。その中で、多くの消費者はSDレベルの画質で十分なのである。敵はBlu-Rayでなく消費者、ユーザー。そうした時代を達観し、あえて反旗を翻したのであれば、その決断は強烈なパンチ、ユーザーとのクロスカウンターとなる。そしてユーザーは選択肢を失った。今はただ、早く相手のタオルが投げ込まれる事を祈ります。

070822

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