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2007/06/15

「スパイダーマン3」を観る

 期待していた「スパイダーマン3」を観てきた。サム・ライミが前二作に引き続き、そのままメガホンを執るという事で期待を持っていた。ただネットでの批評、冒頭で音楽がダニー・エルフマンからクリストファー・ヤングへスイッチ。オープニング等はエルフマンのスコアを踏襲したが、醸す音の雰囲気が何処か「X-MEN3」に相通じるところがあって、嫌な雰囲気が漂った。また奇しくも「バットマン」シリーズは、第三作でエルフマンが離れた途端、クオリティを落としていった事が思い出される。アメコミ映画化にとって、三作目は鬼門、果たして本作は如何に。

 全てを明かし、新たな一歩を踏み出すMJとピーター=スパイダーマン。そんなスパイダーマンに次々と敵が現れる。ゴブリン・ジュニア、サンドマン、そして自らの心に宿る敵。第三作のテーマはスパイダーマンとしてどのように進むべきか、その道が描かれていく。第一作では大いなる力に対する責任、第二作では二重生活に対する苦悩がテーマだったが、本作ではその二作に対する最終回答が期待された。だが観終えてみて、個人的に冒頭から不快感ばかりが気になった。

 何せ三作目という位置付けながら、前二作以上に青臭い。二作を通じて描いてきた重みは消え失せている。これまで上がってきた階段は何だったのか。魅せるべき主人公の成長は全く見られない。始まってまもなく、物語を観る動機を失ってしまった。そしてピーターの子供じみた言動に感情移入できない。また苦悩も無く、このシリーズのキモを失ってしまった。MJの表情、物語に亀裂が生まれ始める一方、ゴブリン・ジュニア、サンドマン、ヴェノムと次々に強敵が現れていく。これがアメコミ的アプローチ、内容より興行的な面白さを選んだのか。物語は観客を置いてきぼりにして進んでいく。

 感情移入の行き先を失った観客の前で、怒涛のCGファイトが繰り広げられていくものの、どんどん気持だけは冷めていく。第一作が横、第二作が縦、そして本作は縦横無尽。だが前二作を上回ったのはスピード感くらい、それ以外の表現は劣っている。だから我々は物語と映像の悪循環の果て、本作にカタルシスを感じる事ができない。見どころはほとんどないと言っていいだろう。MJの気持、ハリーの末路を思うと、三部作のラストとして後味の悪さばかりが残る作品となった。

070615

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