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2007/02/10

「ディパーテッド」を観る(ネタバレあり)

 今日はカミさんに暇をもらい、マーティン・スコセッシ監督の「ディパーテッド」を観てきた。ご存知「インファナル・アフェア」のアメリカ版リメイクであり、本国の評判もまずまず。もちろん最大の動機は大好きな「インファナル・アフェア」がどのようにリメイクされたかに尽きる。早々にブラッド・ピットとワーナーがリメイク権を買った事が有名なオリジナル。興味をそんな相違点の比較に置き、本作の物語を楽しんでみた。

 オリジナルは主人公二人に潜入捜査官の上司、マフィアのボスのガップリ四つの構図が魅力となっていた。対して本作は基本構図は似ていても、ややニコルソンとディカプリオに寄った作りとなっている。そんなディカプリオに対し、マット・デイモンの存在がやや弱く、苦悩よりも悪役的な側面が強く出されている。これによりオリジナルの原題「無限道」の意味は希釈され、本作最大の相違点と感じた。「無限道」こそアジア的なアプローチであり、銃弾が飛び交ってコロコロ死んでいくのは、アメリカ的な「ディパーテッド」ゆえなのだろう。ニコルソンのボスぶりは想像通りだったが、作品全体のバランスを欠き、少々アクを強く感じた。

 お互いの情報のやり取り、ケータイの使い方もオリジナル、「インファナル・アフェア」の特色だった。ギブスはあっても、さすがにあのモールス信号は割愛されていた。ただ血塗られたケータイを袋に入れず、そのままの状態、素手で使わせた本作のセンスは劣る。やっぱケータイは、ビニール袋越しで操作して欲しかった。また今となっては、やや新鮮さを失った設定なのかもしれない。

 オリジナルよりもサスペンス色が薄まったのは、スコセッシ流なのだろう。オリジナルと同じエピソードが挿入されてはいるが、手に汗握るというような気がしなかった。またスコセッシの人間描写は香港的なアクや濃さは皆無で、チンピラたちの描き方に彼らしさを感じた。そして音楽の使い方の巧さ、センスはスコセッシらしい。それに加え、ハワード・ショアの音楽(封筒に迫るシーンでは、原作をインスパイアさせるスコアが登場)が彩る。この作品のドライさはそんな音楽からも感じ取る事ができる。

 このリメイクは成功かと言われれば、『まずまずの出来』と答えるしかない。ただ「インファナル・アフェア」のファンからすれば、物足りなさは否めない。アジアとアメリカ、その舞台の違いが、物語の根底に流れる罪悪への価値観、その顛末を呆気なく幕切らせたようだ。あくまでアジアの『無限道』ではなく『インファナル・アフェア』というタイトルのリメイクだったという事。ちなみにエンドロール、主人公二人による主題歌は流れなかった...

Departed

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» ディパーテッド [O塚政晴と愉快な仲間達]
3ヶ月ぶりのツカリア超特急! いわゆる映画レビューです。 諸事情により映画をしばらく観ていませんでした。 なので、ちょい古めの作品から。 ディパーテッド ★★★★☆(4点/5点満点) 香港映画『インファナル・アフェア』をリメイクしたアクションサスペンス。 ハリウッドリメイクでは、主役にレオナルド・ディカプリオとマット・デイモン。 監督のマーティン・スコセッシとディカプリオのコンビは、『ギャクグ・オブ・ニューヨーク』『アビエイター... [続きを読む]

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