エヴァ再々起動
あの「新世紀エヴァンゲリオン」が再製作される。正確に言うと、最終話を中心に全体的な手直しがなされるとの事。特に劇場版で描かれた最終、第26話について練り直されるらしい。庵野監督曰く「ほとぼりが冷めるのを待った」というが、昨年以降、パチスロ機で火がついた新たな客層、そしていまだに休火山化し燻っているファン層を見逃す手はない。すなわち巨大市場が眠り、今こそ興行的にビジネスチャンスでもある。重い腰を動かしたのは、そうした要求に応えざる得ない状況なのだろう。その先にはブルーレイBoxも見据えている。
今回の再製作に「結末の解り難さ」を挙げているが、本当にそうだろうか。前回の映画化の時は、テレビ版では製作事情により主人公達の解放で終わった、人類保管計画を描く事に意義があった。実際、テレビ版に無かった、人類を個から解放し、一体化した世界が描かれていった。まさに不可侵、心の壁、ATフィールドの崩壊された世界である。そして現実を介在させ、またアニメという素材を対極に、観ている者に心の認識と現実への回帰を促した。
すなわち劇場版ラストのセリフ「気持ち悪い」は、非現実に対する決別と取る事ができる。そんな意味深な言葉、どう取るかは観客に委ねられたわけだが、わからないとおっしゃる「アンタ馬鹿?」な人たちのために今回は再製作という事、それが大きな目的。しかし二つのエンディングでわからない、納得のいかない人たちに、第三のエンディングは福音をもたらすのだろうか。ボクはけっしてそうは思わない。だって二度ある事は三度あるのだから。
エヴァ再々起動というと、今回の再製作に限らず、多くの話題が出ている。その中で最も大きなものは海外での実写化。OVA程度なら、かつてガンダムネタで「G-セイバー」なんかがあったりしたけど、あんなものじゃ誰も納得しないだろう。そしてバンダイネタなら超合金魂ではなく、今度は魂スペックなる可動戦士を出してくる予定。そして個人的な真打ちは、なんとダイヤブロックで初号機が登場だ。もうこうなれば何でもアリ。創造と造形に限界は無いのだ。
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