今年のJRAブランドCM=イム・ヒョンジュ「序曲」を観る
毎年、何気に競馬ファンとしてJRAのCMに注目している。しかし今年の中居クンシリーズは契約二年目のためかシンプルなドラマ仕立て、音楽もとってつけたような物足りなさであった。そして毎週GIが続くと、レース名だけを換えた手抜きも目立つ。正直、今年のCMは中居クンと井崎先生(お間違いなく「イサキ」先生である)のキャラがあっての事。過去、キムタクも出演したシリーズではあるが、タレントに頼った演出とそこからの脱却はなかなかできないようだ。
JRAには、先のようなタレントを使ったCMともう一つ、ブランドイメージCMがある。数年前なら小田和正の「woh woh」「風の街」、そして一昨年はゴスペラーズの「街角-on the corner-」、そして昨年はヒトトッチこと一青窈の「影踏み」、彼らの曲をBGMに使った、タレント映像抜きのシリーズである。競馬にまつわるイメージ、例えば昨年の場合は牧場で生まれた産駒が、その後レースに出走し、引退、そして次の産駒に繋いでいく、まさに長きに渡り血統を紡いでいく、競馬の魅力を訴えた作りが好感だった。
そして今年はいきなりアグレッシブな作りに変貌。いや、これがまたカッコいい。『競馬が教えてくれたこと』というテロップから始まり、『スタートは平等に与えられる』『一人で戦うのではない』『自分を信じよう』『プレッシャーを楽しもう』...『夢見ることは、戦いつづけることだ』と詩的に結ぶ。サラブレッドの一瞬を捉えた映像がインサートされ、まるで人生が重なってくる想い。そう競馬は擬人化される面も多く、そんな競馬の持つ魅力、攻めの姿勢が見事映像化されている。
今回のBGMはカテゴリーならクラシック、イム・ヒョンジュ「序曲」という曲である。UMAPの盟友S氏が電話口でよく真似する、『アーァ、ア、アーァー』というボーカル部分はまさにオペラ、このCMを劇的に演出している。たった30秒のCMがこれほどの気分の高まりを伴うのは、この楽曲による部分が大きい。いや映像とガップリ四つに組んだ傑作。ちなみにこの曲は、歌っているイム・ヒョンジュの「ロータス」というアルバムに収録されている。そして聴いて『みんなで真似しよう』...アーァ、ア、アーァー...
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コメント
こんにちは。
こちらこそTBありがとうございました。
今年のイメージCMには、言葉のひとつひとつに様々な想いが込められているようで深いものになっていますね。
>まるで人生が重なってくる想い。競馬は擬人化される面も多く、そんな競馬の持つ魅力、攻めの姿勢が見事映像化されている。
まさにその通りだと思います。
ギャンブルであっても、ギャンブルだけでは無い何かを競馬は教えてくれる。日頃忘れがちな何かを思い起こさせてくれるような胸に響くCMに感服。
独り言のような吐き出しに共感して頂けて嬉しく思います。ありがとうございました。
投稿: こざる | 2006/05/14 21:06
こざるさんこんにちは。
こちらこそコメントありがとうございました。
>日頃忘れがちな何かを思い起こさせてくれるような胸に響くCMに感服。
JRAのCMはたまに迷走しますが、このブランドCMシリーズは本来の魅力を訴える好きなものです。ホント今年はカッコよ過ぎますよぉ(^^ゞ
投稿: でんでん | 2006/05/15 19:36