« トラックバックできない件について | トップページ | 中央競馬、思い出の桜花賞を振り返る[ユキノビジン] »

2006/04/08

競走馬にとって残念な出来事、それでも春は来る

 日本競馬界にとって残念なニュースが入った。まずメジロマックイーンが亡くなった事。父子三代天皇賞制覇、偉大なるステイヤーの血を引き継ぎ、菊花賞、そして春の天皇賞を二連覇した。惜敗した関東G1の中でも秋の天皇賞、十八着降着は競馬を始めたばかりの頃ゆえ、現場にいたせいもあって、とても印象に残っている。ただその反面、勝ったG2の鮮やかなこと。引退レースとなった京都大賞典勝ちタイム2分22秒7は、酷量59キロで達成したもの。老いてなお強し、スピードを増し白くなった名優は、鞍上武豊にリップサービスとはいえ、「マイルチャンピオンシップに出してみたいほど」と言わしめた。引退後、晩年はさらに白く、牧場にいた彼はその強かった頃の面影は無かったが、やはり名優だった。

 もう一つは、昨年の日米オークス馬シーザリオの引退。牡馬をも豪快に差し切る斬れ味。オークスはスタート後、道中は窮地に立ちながら、その能力で勝ちを導いた。そしてアメリカンオークスは鞍上の好判断、馬なりで直線最後は後続を突き放した。スペシャルウイークへの父親孝行、そして祖父サンデーサイレンスとその母国への恩返し。欧米に対する日本馬のレベルアップを象徴する痛快な出来事だった。昨年はラインクラフト、エアメサイアと三冠を分け、今年の活躍が期待されただけに本当に残念と思う。

 競走馬にとって残念な出来事、やはり引退と当たり前だが亡くなる事だと思う。引退は通常二、三年、競走生活の短い競馬にはいつもつきまとう。特に脚元の故障はシーザリオの例だけでなく、メジロマックイーンも数々の名馬たちも、走る強い馬ゆえに引退に追い込んでいく。ただ引退セレモニーにたどり着ける馬、さらに血を残していける馬はもっと少ない。その一方で競走途中で故障した場合、予後不良と呼ばれる薬殺処置が施される。天寿をまっとうできる馬もこれまた少ないのは、競走馬ゆえの宿命ともいえる。

 競馬の楽しみには紡がれていく血のつながりがある。途絶える名馬の血もあれば、その兄弟によって報われる血の宿命もある。今年もやってきた春シーズン、桜花賞から始まるクラシック、そしてディープインパクトを始めとする古馬たちの戦いの裏で、長きに渡る血は脈々と息づいていく。競馬はそんな背景を知れば知るほどに面白い。そして知れば知るほどに馬券は当たらなくなるんだけどね。だから競馬は面白い。

060408
  余生を送る名優メジロマックイーン(02/08/15撮影)

|

« トラックバックできない件について | トップページ | 中央競馬、思い出の桜花賞を振り返る[ユキノビジン] »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/58265/9486504

この記事へのトラックバック一覧です: 競走馬にとって残念な出来事、それでも春は来る:

« トラックバックできない件について | トップページ | 中央競馬、思い出の桜花賞を振り返る[ユキノビジン] »