昨日の高松宮記念と宮川泰さんが逝く
昨日はGI高松宮記念だった。日本二大珍名馬主の一人、小田切有一氏の持ち馬オレハマッテルゼが快勝(もちろんもう一人は、マチカネ軍団の総帥細川益男氏)。オークス馬ノアノハコブネ以来のGI勝利である。ノアノハコブネの鞍上は当時騎手だった音無秀孝調教師。その縁が二十年を経て、以来のコラボレーションが再び実を結んだ。元々小田切氏の馬を管理する事が多く、リーディング常連ながらGI勝ちがこれが初めて。今回の鞍上、柴田義臣騎手にも六年ぶりのGI勝ちをプレゼント。とにかく久々尽くしの高松宮記念だったと思う。
高松宮記念は中京競馬場、関西エリアのレースとして扱われる。その違いの一つはファンファーレ。GIのファンファーレは東が「ドラゴンクエスト」シリーズでおなじみ、すぎやまこういち氏。西は宮川泰氏の手によるものである(ただし宝塚記念は一般公募)。そう先日亡くなった宮川泰さんの事だ。そんな間際の高松宮記念、中京に宮川さんの作ったファンファーレがこだまする。しかしだ。実況アナもその背景を紹介せず、しかもファンファーレは生演奏ではなかった。正直、ガッカリした。
大きなGIでは生演奏が必須。ダービー、天皇賞、ジャパンカップ、有馬記念は必ず生演奏である。確かに今回の高松宮記念はGIと呼ぶには格が落ちる。しかし作曲者の亡くなった直後の対応として是非生演奏し、背景を紹介する等して功績を称えるべきだった。それが亡くなった功労者に対する儀礼だと思う。ファンファーレが宮川氏の作った格式あるものに代わり、GIの雰囲気は確実に変わった。昨年、ディープインパクトの三冠のかかった菊花賞、ファンファーレのリズムに合わせ、観客が拍手する姿はその場にいて全身に響いた。そして約三分後、あの感動が体に走った。ディープの走りを振り返る時、かならず宮川さんのファンファーレがある。
宮川泰さんというとボクら世代にはやはり「宇宙戦艦ヤマト」。猛々しい主題歌、大人の愁いに溢れる「真っ赤なスカーフ」、そして美しさに満ちた数々のスコア群。子供の目から見たちょっと背伸びした大人の世界を体現したのが宮川さんの音楽だった。「宇宙戦艦ヤマト」にはロマンという言葉がまず浮かぶ。音楽の持つ重要性、けっして映像サイドの世界観だけで、あの雰囲気は得られなかったと思う。そして晩年、ビートたけしのバラエティ番組「スーパージョッキー」にコメンテーターとして出演していた宮川さん。お茶目さも宮川さんのトレードマーク。「宮川先生!」とたけしにツッコミを入れられていたのが懐かしい。謹んでご冥福をお祈り致します。
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コメント
コメントありがとうございます。
ナゾも、そこそこ強い馬ですね。
宮川氏がファンファーレを作曲されたこと、
私も知りませんでした。
きっと、東海テレビのアナウンサーも、知らなかったのでしょう。
山田雅人も・・・・、当然か・・・・。
投稿: うぞきあ | 2006/03/27 22:53
うぞきあさんこんにちは。
コメントありがとうございます。
>山田雅人も・・・・、当然か・・・・。
山田雅人のマニアぶりからすると、知っているかもしれません(苦笑)。暴走気味な熱狂ファンですからね。春の天皇賞、関テレ馬場アナの実況に期待してます(^^ゞ
投稿: でんでん | 2006/03/29 07:52