「綾戸智絵コンサート2006」を観に行く
今夜は昨年の五月以来、久々の綾戸っちこと、綾戸智絵のコンサートへ行って来た。通算三度目、今回のコンサートは我が沼津市民文化センター、歩いて出掛けられる距離である。実はチケット発売開始当日、あのディープインパクトの菊花賞と重なり、購入を半ば諦めていたのだが、チケットぴあのプレリザーブを利用、辛うじて手に入れる事ができた。ただそういっても三ヶ月前の出来事、今回のコンサートは我が盟友、N氏を誘う事にした。彼には一昨年暮れのコンサートの時、「当時付き合っていた彼女がもし来なければ...」とスタンバってもらっていた。結果的にその彼女は来てくれて、それを最後に別れてしまったけれど、いい最後の思い出ができました...と当時N氏には迷惑を掛けていたので、今回はそのお返しのようなものとなっていた。
さてコンサートは我が心のビリー・ジョエル「ニューヨークの想い」からスタート。アルバムでは冒頭飾る事があったが、コンサートの冒頭に入れてくるとは思わなかった。てっきり三度目も「アメージング・グレイス」かなと思いきや、肩透かしを喰らった感じ。でも一曲目が「ニューヨークの想い」のほうが嬉しい。二曲目は"つかみ"の「テネシー・ワルツ」。地方コンサートならでは、どうしても遅れてくるお客さんは少なくない。タイミング的には二曲目なのだ。そこで毎回の事ながら、「テネシー・ワルツ」を歌い終わる頃に遅れたお客さんを入れ、そのお客さんたちをいじる、いじる。そして最後のワンフレーズを聴かせるのだ。これは綾戸通には恒例の儀式である。さすがは"テネシーのおばちゃん"である。
そしていつも通り、大阪のオモロイおばちゃんトークが始まった。延命処置でコンサートを続けていると言うが、こちらこそ次のコンサートで綾戸っちと逢う事が延命につながる。毎度の事ながら、彼女のコンサートに行く事はアントニオ猪木でいう闘魂注入みたいなもので、元気をもらいに行く感じ。以前は長岡教だったが、教祖が星になってしまった今、もっぱら綾戸教である。ただそういっても宗教的な匂いは皆無。経典は『(お互い)今日のコンサートのために今までの苦労が報われる』といったところだろう。
ナット・キング・コールの「Its only a Papermoon」、リンゴ・スターから好きになったビートルズ「イエスタデイ」、渡米時代のルームメイトから似ていると言われた映画『Sister Act』から「His Eye IS On The Sparrow」へと続く。その端々のトークは相変わらず楽しい。続いてベースマンを加え、自主制作でコンサートでのみの発売となった新アルバム『My do』から「The Day Around」(某食用油CM曲)を、さらにパーカッション、ギターが加わった「It's Too Late」、レゲエ風いやドドンパ風?の名曲「Sunny」で盛り上がる。「Misty」「What's Going On」「Oleo」へとオーソドックス、そして最初の曲の頃よりも力強い手拍子と拍手が感じられた。
そして最後、「What A Wonderful World」には泣かされた。歌の経緯は昨年夏まで遡り、ある番組で彼女にその歌を歌わせた人物がこの会場に来ていたと告白されたからだ。その人こそイラクで亡くなったジャーナリスト、橋田信介氏の夫人である(彼女は沼津の近隣の町に住んでいる)。亡くなった橋田氏の経緯もあるが、ただそれよりも「What A Wonderful World」を歌って欲しいという背景、そしてこの歌の持つ空しさと美しさに泣けてきた。もちろん綾戸智絵の歌、そのものにもである。コンサートで泣いたのは、後にも先にもこれが初めてだった。この歌は、今こそ何かを考えさせる歌である。アンコールは再び観客を巻き込んで「Stand By Me」、そしてラストは静かに尾崎豊の「I Love You」でコンサートを結んだ。
毎度[My do]、の事ながらやっぱ綾戸智絵は楽しかった。喜哀楽(怒は全くない)が織り込まれ、しかも音楽を楽しんでいる。だからこそ観ているボクらのほうも盛り上げたいと思う、そんな相乗効果が綾戸智絵のコンサートの真骨頂である。そして今回も例に漏れず、自ら楽しみ、観客をノリノリにさせ、そしてボクらは元気になっている。また近場に彼女が現れたら、元気を注入してもらいに行こう、そんな気持で会場を去った。
本日の演奏曲
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コメント
綾戸智絵のコンサートですか(´ー`)以前私の両親が行ってすごく感動して帰ってきてました。
来週、私は一青窈のコンサートに行ってきます。楽しみです。
投稿: 古木33 | 2006/02/01 23:42
古木さんこんにちは。
トラックバックありがとうございます。
一青窈、ボクのマイブームです。何を歌わせても本当に上手い!コンサート、ぜひ楽しんできてください。うらやましいなぁ(^^ゞ
投稿: でんでん | 2006/02/02 08:46