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2005/12/01

今年の新語・流行語大賞発表

 いよいよ十二月、師走である。とうとう今年ももう終わりなんですね。あちこちのマスコミで今年の総括が始まるそんな今日、「現代用語の基礎知識」でおなじみ、自由国民社の今年の新語・流行語大賞が発表がされた。大賞は『小泉劇場』と『想定内(外)』の二点。思い出してみれば、今年前半はホリエモンのフジテレビ買収騒動、後半は小泉総理による自民党圧勝が最大のニュースだった。その点で発信源の個性、そしてそれを形容した言葉、この二つの流行語の選出は相応しいと思う。

 ただ一般的に使い易かった言葉なら、後者の『想定内(外)』のほうだろう。日常的に使っていたし、あのニュース以後、活用の場は大きく広がった。普通に使うだけでなく、この言葉一つで笑いも取る事ができる。たぶん一過性の流行語に終わる事はないだろう。ホリエモンのマスコミ利用は前年の流行語『新規参入』で心得たものだが、『想定内(外)』=ホリエモン=ライブドアの構図が成立、ホリエモンにとっても思わぬ広告媒体に成長している。

 実はこの流行語大賞、ちょっと気になるのがトップテンに並ぶ言葉たちだ。毎年「何でこんな言葉が選ばれるの?」と思うものが少なくない。ただ珍しく、今年はそう思ったのは『富裕層』くらいで、あとは無難な選考だった。どの言葉も流行語として思い当たる年は珍しい。そして十二月の存在。この月に生まれた流行は翌年に引き継がれない限り、その存在は認められない。これは流行語大賞に限らず、トレンド、ヒット商品等、その全てが当たる。ただ国民皆が今年を回顧、総括し始める月だけにやむを得ない面は多い。

 さて今、個人的に流行語大賞候補を挙げるとすれば、そんな十二月に滑り込んでしまった『耐震計算偽造』に始まった一連の語群である。『姉歯』『イーホームズ』『ヒューザー』『小嶋社長』等など、さらに国会を巻き込んで言葉は増えていくばかり。本来、流行語の意義を考えた場合にその時世、社会を映す鏡といっていい。バブル、不景気、リストラを通過した日本経済。今回の『耐震計算偽造』の一件はそうした中のシワ寄せの一部。景気に光明が見えてきた日本経済だが、後遺症はまだまだ癒えない...そんな衝撃が浮かぶ言葉たちだと思う。

051201
  『唄うパイロット嶋進太郎』こと小嶋社長。
   今や時の人です[東京スポーツより]

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