« デジタルオーディオプレーヤー、後発への苛立ち | トップページ | テレビのチカラ »

2005/03/20

「サイドウェイ」+「エターナル・サンシャイン」=「マン・オン・ザ・ムーン」

 土曜は久々に映画遠征、「サイドウェイ」「エターナル・サンシャイン」を観に行って来た。朝の早い時間からは子供向けの作品に取られ、大人の映画は午後からというのが、どの映画館、シネコンでも春休みの番組スタイルである。しかも「サイドウェイ」はTOHOシネマズ、「エターナル・サンシャイン」はコロナワールドなので、すぐにハシゴというわけにはいかない。ただ歩いて10分程度の距離しか離れていない。いつも思うが、鴨宮は非常に映画ファンに嬉しい街ではある。

 今回のタイトル、別に物語がそういう内容になっているわけでなくて、キャストの事を言いたかった。「エターナル・サンシャイン」はご存知ジム・キャリー、「サイドウェイ」はポール・ジアマッティ。そして二人が共演していたのが「マン・オン・ザ・ムーン」である。正直、賛否両論な映画なのだが、ボクはこの作品が大好きだし、ジム・キャリーの代表作だと思う。ジム・キャリーはもちろん、主人公アンディ・カフマンを、ポール・ジアマッティは友人であるコント作家を演じている。特に二人が醸すギリギリの笑いが好きで(そこが賛否両論の所以ではあるが)、ツボにハマったところでもある。ジム・キャリーは熱演の甲斐あってゴールデングローブ賞を受賞、ポール・ジアマッティの存在はこの作品で初めて知り、以後注目する役者となった。

 そんな二人が時同じくして新作が公開された。どちらも負け犬、女性に捨てられた男の映画である。ただ二作の背景はまるっきり違う。「サイドウェイ」は現実を追う映画だし、「エターナル・サンシャイン」は恋愛ファンタジー。ジム・キャリーは「マスク」で人気を得て以後、コメディで地位を確立しつつも、役者として選んでいる作品もある。しかしジムが評価されるのはいまだコメディ。そこが彼の悩みでもある。「エターナル・サンシャイン」は彼のキャリアを補う意味で笑いもあるし、役者の面も問われる作品。ただコラムでも書いたが、ボクの嗜好には合わなかった。きっと負け犬たる自分をはぐらかしたくなかったからだ。自分の気持を埋める意味で観たが、そこに答えは無かった。

 一方の「サイドウェイ」。地味にキャリアを積んできたポール・ジアマッティが主演。とはいえ最近は大作、ティム・バートンの「猿の惑星」にも出演した。もちろん猿の役である。今回の「サイドウェイ」でも愛すべき薄毛男を演じ、しかもやるせなさが溢れる。トーマス・ヘイデン・チャーチ演じるおバカな友人に振り回されつつの珍道中。こちらも負け犬に対し明確な答えを示す事無く、寸止めで終劇。しかし共感度は明らかに「サイドウェイ」が上だ。女性の前でウンチクは語りたいし、ただその反面で自分を売りたい、そんな心中が伝わってくる。そしてそんな機微も解る年になったのだなぁと思った。なお小粋なジャズも心地よく、この作品を観ていてサントラが欲しくなった。

sideways

|

« デジタルオーディオプレーヤー、後発への苛立ち | トップページ | テレビのチカラ »

コメント

こんばんは、初めまして。
TBとコメントありがとうございました(^^)

「マン・オン・ザ・ムーン」はまだ未見です。
ジム・キャリーは『マジェスティック』が良かった分、今回は期待外れでした(^^;)

投稿: 稲葉 | 2006/01/26 22:42

稲葉さんこんにちは。
コメントありがとうございます。

「マン・オン・ザ・ムーン」は好き嫌いがハッキリ分かれる映画だと思います。でもボクはそんな映画が好きなんですね(苦笑)(^^ゞ

投稿: でんでん | 2006/01/28 22:06

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/58265/3366421

この記事へのトラックバック一覧です: 「サイドウェイ」+「エターナル・サンシャイン」=「マン・オン・ザ・ムーン」:

» 『エターナル・サンシャイン』 [京の昼寝〜♪]
 “さよなら”の代わりに記憶を消した  失恋の記憶を消したいと思ったことはありませんか?  恋が終わった後の、あの胸の痛み。  悲しみと孤独を抱えながら傷が癒... [続きを読む]

受信: 2005/03/20 23:38

» ★「エターナル・サンシャイン」 [ひらりん的映画ブログ]
今月は見たい劇場公開作が多いなぁ。 チネチッタでレンチャンで見てきた1本目。 「マルコビッチの穴」のC・カウフマンがアカデミー賞の脚本賞取ってるしー、 コメディ... [続きを読む]

受信: 2005/03/23 04:40

» 『エターナル・サンシャイン』〜記憶をめぐる冒険〓〜 [Swing des Spoutniks]
『エターナル・サンシャイン』公式サイト   脚本・原案・製作総指揮:チャーリー・カウフマン監督・原案:ミシェル・ゴンドリー出演:ジム・キャリー ケ... [続きを読む]

受信: 2005/03/27 00:07

» エターナル・サンシャイン (映画館) [ひるめし]
”さよなら”の代わりに、記憶を消した―――。 まずコピーに惹かれました。これを観るためにチャーリー・カフマンの脚本の「マルコヴィッチの穴」を観て予習もしました。... [続きを読む]

受信: 2005/03/27 15:38

» エターナル・サンシャイン [エンタメ!ブレイク?]
誰かを愛し、たとえ傷ついても、 その瞬間を生きた証が、「記憶」という人生なのだろ [続きを読む]

受信: 2005/03/28 07:23

» 試写会「エターナル★サンシャイン」 [こまったちゃんのきまぐれ感想記]
試写会「エターナル★サンシャイン」開映18:30@よみうりホール 「エターナル★サンシャイン」2004年 アメリカ 配給=ギャガ・ヒューマックス 脚本=チャー... [続きを読む]

受信: 2005/03/28 16:50

» 映画「サイドウェイ」 [こまったちゃんのきまぐれ感想記]
「サイドウェイ」開映14:10@シネマメディアージュ 「サイドウェイ」SIDEWAYS 2004年 アメリカ 配給:FOXジャパン 上映時間:130分 監督... [続きを読む]

受信: 2005/03/28 16:50

» エターナル・サンシャイン [金言豆のブログ]
★本日の金言豆★日本銀行券(お札)に使われている色の数は、二千円札で15色、1万円と5千円が14色、千円が13色。 ”ハリウッドの個性派強面ハゲキャラスター”の中に入れる”穴”があったら何が起こる!?という超異色映画を世に送り出し、世の映画ファンを賞賛と混乱と不眠のどん底に... [続きを読む]

受信: 2005/04/24 15:13

» エターナル・サンシャイン 評価額・700円 [Blog・キネマ文化論]
●エターナル・サンシャインを鑑賞。 バレンタインデーを目前にしたある日、ジョエル [続きを読む]

受信: 2005/09/08 13:34

» 「サイドウェイ」は懐かしの風景 [万歳!映画パラダイス〜京都ほろ酔い日記]
 先日「シンデレラマン」を観た時、トレーナー役のポール・ジアマッティがいい味を出していた。それで思い出したのが彼が主演している「サイドウェイ」。初春に公開された時、観ようとして、チャンスを逃していた。興行成績が不振だったのだろう、アッという間に上映が終わ....... [続きを読む]

受信: 2005/09/30 16:48

» 「エターナル・サンシャイン」(飯田橋ギンレイホール) [なつきの日記風(ぽいもの)]
時間の針を戻すとき  二人の記憶は戻らない   君のことを忘れたのなら    もう一度出逢おう      何度だって恋しよう 原題:「ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND」 監督:ミシェル・ゴンドリー 脚本:チャーリー・カウフマン 出演:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルスティン・ダンスト、マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、トム・ウィルキンソン 本編:107 分 エターナル・サンシャイン DTSスペシャル・エディ... [続きを読む]

受信: 2005/10/01 03:43

» サイドウェイ−映画を見たで(今年131本目)− [デコ親父は減量中(映画と本と格闘技とダイエットなどをつらつらと)]
監督:アレクサンダー・ペイン 出演:ポール・ジアマッティ、トーマス・ヘイデン・チャーチ、ヴァージニア・マドセン、サンドラ・オー    評価:96点(100点満点) 公式サイト 楽しかった。 こんなにニコニコしながら映画を見たのは久しぶりかも...... [続きを読む]

受信: 2005/10/15 02:12

» レンタル5本 [Akira's VOICE]
「サイドウェイ」「スーパーサイズ・ミー」 「誰にでも秘密がある」「TUBE」 「トゥームレイダー2」 [続きを読む]

受信: 2005/10/15 10:39

» ★「サイドウェイ」 [ひらりん的映画ブログ]
低予算のわりにはいろんな賞を取ってる・・・って何かで読んだので見てみました。 確かに、ゴールデン・グローブ賞では作品賞まで取ってる作品でした。 今回は、TOHOシネマズのシネマイレージ特典(6回観ると1回タダ)で無料鑑賞してきました。 240人くらい収容のスクリーンに30人くらい。 年齢層はやや高め。 この映画に関連して、売店ではワインが売られてましたよ。 2004年度製作、130分もののコメディ・�... [続きを読む]

受信: 2005/10/16 02:06

» エターナル・サンシャイン [坂部千尋のsparrow diary]
 ”ケンカ別れした恋人の記憶を消してしまいたい”そんな気持ちなんて千尋は・・・・・超わかりますよ!{/hiyob_uru/}千尋も思ったりするよ{/hiyo_cry1/} ・・・・って思わず日記に何書いてんの千尋?{/hiyo_face/}落ち着け{/face_acha/}  とにかく非常に興味深かったエターナル・サンシャインをDVDで観ました{/kaeru_en2/}アカデミー脚本賞を受賞したこの映画{/kirakira/}あ... [続きを読む]

受信: 2005/11/02 01:57

» 「エターナルサンシャイン」 [ハッピーエンド]
彼等は失恋の苦しみから逃れる為に、恋人に関する全ての記憶を消そうとした。 しかし、脳から“思い出”を消したとしても、心の中の“愛”までは消せなかった―― ジム・キャリーのこんな真剣なラブストーリーが観れるとは! ストーリーも演技も素晴らしい作品です....... [続きを読む]

受信: 2005/11/09 14:12

» エターナル・サンシャイン [カリスマ映画論]
【映画的カリスマ指数】★★★☆☆  記憶のアルバムにネガはない   [続きを読む]

受信: 2006/01/03 13:37

» サイドウェイ [I Love Movie!【ホームシアター映画日記】]
●映画の満足度・・・★★★★★★★☆☆☆7点自分はお酒を全く飲まないのですが、ワインを雄弁に語るマイルスの話を聞いて、「ふーん、そんなに違うんだぁ。」と感心してしまいました。 基本的に登場する人物が、みんなワイン好きで詳しいんです。 ですから、ワイン好...... [続きを読む]

受信: 2006/01/09 11:35

» エターナル・サンシャイン [WILD ROAD]
『エターナル・サンシャイン』 2004年アメリカ(107分) 監督:ミシェル・ゴンドリー 出演:ジム・キャリー    ケイト・ウィンスレット    キルステン・ダンスト    マーク・ラファロ    イライジャ・ウッド ★ストーリー★ バレ....... [続きを読む]

受信: 2006/01/25 20:26

« デジタルオーディオプレーヤー、後発への苛立ち | トップページ | テレビのチカラ »