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2005/02/26

CLIEの終わりはPDAの終わり

 やっぱり個人的にこのネタに触れなければならない。「CLIEの歴史に幕~ソニー、新機種投入を終了」。ユーザーには昨秋の海外撤退以後、既に宣告されたようなものではあったが、あらためてメーカーからの公式発表はかなり衝撃を受けた。このサイトでも何度か撤退カウントダウンを取り上げたが、ソニーとしては随分と早く、本年度内にハッキリとしたアクションを取りたかったのだろう。ただこれによってソニーの悪しき伝統、育てたフォーマットの切り捨て、と同時にユーザーも斬り捨てられた事になる。ベータマックスばかりが取り沙汰されるが、ソニーとしてはけっして少なくなく、そこにCLIEが加わった。

 そもそもパーム(CLIEの採用OS)本来の成り立ちはPIMマシンである。そこにソニーはエンターテイメントという要素を織り込む製品を作ろうとパームに参入。ソニー自身もパーム(PalmSource)へ出資した企業であり、実績あるプラットフォームの採用、新規ユーザー開拓を目論んで参入した経緯もある。だがエンターテイメント性の強いマシンはソッポを向かれ、PIMマシンとして価値しか見い出す事ができなかった。実際、CLIEを使っていても、AV系の機能を使う事は少なかった。なぜならCLIE最大のユーザーはビジネスマンである。その多くの時間はPIM利用になるのは当然。しかも最も支持を受けた最後のCLIE、TH55はPIMマシンとしての要素が非常に強い。逆にエンターテイメントに特化したPSPの登場は、PIMとの決別、割り切りの最たるものであろう。

 ソニーは企業であるから、売れる製品を作らなければならない。しかしソニーの魅力とは、そこに違った光るものを感じさせる製品にこそ...である。CLIEはそんなソニー最後の製品だったのかもしれない。カメラ内蔵はケータイに先んじられたが、音楽プレーヤーとしてはCLIEが遥かに先。また単にビジネスマシンとして、他のPDAに秀でた面は捨てがたい。日本では明らかにパーム=CLIEだったからだ。そうでなければ狭い市場とはいえ、常にシェア上位に名前は並ばない。そのエンターテイメントとしての後継、PSPは優れた製品ではあるが、所詮は他メーカーが築いた基盤を引き継ぎ、技術力とプレイステーションのネームバリューを注ぎ込んだもの。正直、ソニーらしさは感じない。

 とりあえずCLIEの終わりはPDAの終わりでもある。まもなくPocket PCも同じ末路を辿るだろう。そして全てはスマートフォンに代表されるケータイに集約される。しかし小型化のメリットは使い勝手のデメリットにつながる。だからこそCLIEを支持してきた。ポケットに入る携帯性の高さ、画面の大きさは今なお捨てがたい。手持ちのCLIE TH55が天寿を全うしたら、またノートパソコンに戻るかも。いやいや今のうちにもう一台バックアップに買っておこうか、それ程にインパクトは大きかった。

050226

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