ここまでの24(TWENTY FOUR) 1st season[Part2:エンジンが掛かって来ました]
連続ドラマの難しいところは、如何に最初の一話で視聴者の心をつかめるかという事である。その点、24(TWENTY FOUR) 1st seasonは一見、大統領候補暗殺と主人公の娘誘拐に目が行ってしまうが、実はその後に度肝を抜く展開を入れている事だろう。突然、降ってわいた災難が、どのようにドラマの本線に絡むかがカギとなる。しかし前回にも書いた通り、主人公ジャック・バウアーを始め、感情移入できないキャラが多く、六話位までは少々ダレて観てしまっていた。
だが七話の後半から大きく話が動いた。ジャックだけでなく、CTUのメンバーが巻き込まれ始める事でジャック自身、劣勢から逆転の目が出てきた。もちろん(たぶん)最終的には事件が解決される物語であるから、途中何処かで同様の展開は想定できた。しかし六話までがどうも胡散臭い人物紹介に限っていたので、観ていて少々イライラしてしまった。ただそれが一般で言われる24(TWENTY FOUR)症候群、すなわち次が観たいという動機を作っているのだと思う。巧みな手法だが、テレビのようにリラックスして観る環境だからこそ使える手ではある。
そして前半のクライマックスらしき八話。CTU、パーマー候補、そして暗殺者の注目が一ヵ所に集まる。登場人物たちのクロスオーバー。リアルタイムで進む物語の真骨頂、これまでで最も息を呑む程の展開。刻々と進む暗殺計画と一矢報いようとするCTU、さらに母子の運命。この八話の展開には惹き込まれた。やはりこの作品はキャラの個性よりも、キャラ(駒)を動かすところに楽しさがあるかも。残り十六時間、果たして物語はどう収束していくのか。やっと筆者もエンジンが掛かって来ました。
閑話休題。このドラマを始め、アメリカのドラマでは、あからさまなビデオ収録の作品は少ない。むしろ挙げろと言われても出てこない。例えビデオであってもフィルムテイストが採用されている。エフェクトによるフィルムテイストは一見クールだが、それがドラマを締める要素。先日の西部警察の時にも触れたが、ハイビジョン化が進む中、インターレス映像でドラマを作る必要は無い。インターレス映像は視聴者との垣根は取るが、これはバラエティやニュース等の報道番組が適当。今後は日本でも、コンテンツに合わせた映像処理が迫られるだろう。
シーズン1のキーマン?トニー
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