2017/09/17

「I, the jury」(探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!)米版Blu-rayレビュー

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DVD化まであれ程長い年月が掛かった「I, the jury」(探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!)が、あっけなくDVD化の翌年にBlu-ray化されていた。

ただあくまで米国の話。米版DVDの時と同じ米Amazonのアカウントを使用、今回は何と9日で送られてきた。ちなみに2年前は2週間。日本のAmazonプライムはやりすぎの感があるが、確実にデリバリは早まっている。価格は送料込で$27.29、約3,000円だ。

ちなみにこれまでの記事はこちら。
「I, THE JURY」のSoundtrackが来たー!(2013/10/1)
「I, the jury」(探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!)米版DVD日本最速?レビュー(2015/6/27)
「探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!」国内版DVDを買う(2016/5/30)

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DVD版は20世紀FOXからだったが、Blu-rayはKino Lorberという会社からのリリース。クライテリオンみたいなマニアックなビデオシリーズのようだ。一応、パッケージの裏にはFOXが連名されている。

視聴はテレビ:ソニーBRAVIA KDL-42W802A、プレーヤーパナソニックDMR-BRG2020。音声再生:アンプはデンオンPMA-390REとマトリクススピーカー凱旋門の組み合わせだ。

英語字幕無し、音声はDTSという仕様。残念ながらモノラル音声のため、音のレンジ、迫力にDTSらしさは無い。だが映像共々、ビル・コンティ作のオープニングテーマは何度聴いてもいい。

別音声で映画史研究家のコメンタリーを含むが、本編と同じく英語字幕無しで私には認識困難。他の2作を含む予告編付。DVD同様、チャプターは切ってあるが、こちらの好みのシーンとは言い難い。

さてBlu-ray本編、DVDに比べHD収録である優位性はある。ただ全編、それを謳歌できる程のリストレーションは行なっていない。暗部の表現はマスターの影響でノイジーで銀塩混じり。ある意味、1980年代アクション映画らしい味な部分と言える。ちなみに規制用のボカシは無く、米盤DVD相応だった。

一方で屋外や明るいシーンでは解像度が上がる。モブシーン、イエローキャブの艶っぽさ、その表現等がいい。最新作の解像度には及ばないが、Blu-ray化の恩恵を感じられる。これまで「I, the jury」は米盤DVD、国内盤DVDの選択肢があったが、品質は間違いなくこのBlu-rayが一番だろう。

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2017/09/10

WOWOWで「すばらしき映画音楽たち」を観る

WOWOWで録ってあった「すばらしき映画音楽たち」を観た。タイトルの通り、映画音楽に着目したドキュメンタリー作品。ただ原題が「SCORE」である事から基本オケが対象。80年代の主題曲、サントラブームに関わる内容は触れていない。

本作は映画音楽の歴史を追ったものであるが、前半は製作過程、特に使用する楽器の幅の広さに目を奪われる。作品の多様化で使う音は劇的に増えた。倉庫に溢れる楽器群、端から見て使い方が解らない程。楽器直に白マーカーでコードが書かれてるものもあった。一作の音のために買った楽器をそのまま返品するエピソードが可笑しい。

70年代以降のシンセ、ジャンルの多様化はあれど、やはりオーケストラこそ映画音楽の本丸。20世紀、21世紀の映画音楽はクラシック音楽と並ぶ最後のオーケストラスタイル。そこで欠かせないのが、ジェリー・ゴールドスミスとジョン・ウイリアムズの二人。共に天才的でキャッチーなスコアを提供してきた。

特にジョン・ウイリアムズ。誰もが一目置くのは当然。「スターウォーズ」でのスコアは言うまでもなく、スピルバーグ作品との関わりは当時のインタビューを交えて面白く観た。またクリストファー・リーブが「彼のスコアが無いとスーパーマンは飛べない」と話すのが可笑しかった。

そしてダニー・エルフマンやハンス・ジマーら、そして映画音楽以外のジャンルからの参入に触れられていく。映画製作での音楽の重要性に加え、近年は商業的成功を担う立場。ヒットメーカーのハンス・ジマーでさえ、その負担を感じると言う。大作の中には「歴代興収トップ20に入らないとペイしない」と嘆く関係者のインタビューが痛々しい。

おそらくユニバーサル系製作配給のためか、他の映画会社への掘り下げが少なめなのが惜しい。ただ作曲家各々の一人でドキュメンタリーが一本できる程の人たちばかり。いずれ観る機会も出てくるであろう。本作はその導入として映画音楽好きなら観て損はない。

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2017/09/09

「ダンケルク」を観る

今日はクリストファー・ノーラン監督作品「ダンケルク」を観てきた。「ダークナイト」シリーズや「インターステラー」等、フィクション作品を撮ってきたノーランが描く史実作。

舞台は第二次世界大戦の西部戦線、ドイツ軍により侵攻されたフランス。同盟国である英国軍はダンケルク撤退を余儀なくされる事になる。本作はダンケルクの海岸線、同じく空の攻防、イギリス本土からの救出船からの三つの視点で描かれていく。

この作品で挑戦的なのは、まず三つの視点が別の時間軸で進んでいく事だ。だからあるシーンでは夜なのに、繋がる別のシーンは昼間というのもある。冒頭三つの視点に対しワンポイントでテロップが出るので、それを念頭に置かないと戸惑うかもしれない。

もう一つがセリフが少ない事。本作が脱出劇、救出劇ならではの状況から、その必要性はないかもしれないが、反面キャラクターへの感情移入は排除されている。だから三つの視点共、観客の拠り所を失っている気がする。しかも状況だけで話が進むため、前半から作品に没入できない。これまでのノーランらしい卓越したストーリーテリングは感じず。ただ訪れる理不尽な死、味方同士の倫理観の崩壊、戦争映画特有の空虚感等は伝わってくる。

ただ本作にこれまでの戦争映画のようなカタルシスは無かった。いくつか挙げられるが、例えばドイツが目に見えぬ敵で、メッサーシュミットと銃爆撃しかその存在が描かれないとか。ダンケルクは負け戦であり、本作の主題があくまで生き残りであるとか...

この作品で秀でているのは音響設計だ。レンジの広く爆音も強力。スピットファイアーのドッグファイト、海岸線での爆撃、密室となった船内でのやり取り等、戦火の中に飛び込んだ感が強い。一方で映像から得るドッグファイトの迫力は、これまでの戦争映画を超える事はなかった。

ちなみにIMAXカメラで撮られたためか、シネスコ上映ながら上下にマスクが入る。できればスクリーン目一杯の大きさで観たかった。やはり本作はIMAXシアター専用の作品なのだろう。

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2017/08/25

「ワンダーウーマン」を観る

今夜は「ワンダーウーマン」を観てきた。DCエクステンデッド・ユニバースの一つであり、「バットマン vs スーパーマン」で初お目見えしたあの彼女が初タイトルとなる。ザック・スナイダー製作、女性監督パティ・ジェンキンスによる作品。

孤島に住む女性だけのアマゾン族は来るべき敵に備え、訓練に勤しんでいた。王女ダイアナはそうした中で育てられ頭角を現していく。だが彼女の出生には秘密があった。そんなある日、ダイアナの目の前に飛行機が墜落。乗員を助けに海へ飛び込むのだった。

ザック・スナイダー色の強いDCエクステンデッド・ユニバースにあって、これまでは物語の弱さが目立っていたが、本作はその心配が少ない。マーベルに対しDCの狙う客層はやや高めだから、大人の鑑賞にも耐える。前半はダイアナの出自、後半は飛び出した世界と戦争、ラスボスとの対峙が描かれていく。

ストーリー展開は何となくマーベルの「キャプテン・アメリカ」の第一作に似た感じ。ただ本作ではトレバーとの出会いにダイアナの戦うさだめを与えていた。戦火の中、爆音でやられた中のやりとりが泣かせる。作戦を帯同する仲間もいい。そして「バットマン vs スーパーマン」にも登場したあの写真に繋がる。

「バットマン vs スーパーマン」でスーパーマン以上に活躍したダイアナゆえ、ラスボスとなる相手に不足なし。ただ如何せんザック・スナイダー色に染まるバトルは一長一短。能力を魅せるにはいいが、食傷気味に感じてしまうのはマーベル以上にCG頼り、CG臭が強いゆえか。

それでも「ジャスティス・リーグ」への伏線、かつてのテレビシリーズで育った興味等、観る動機に応えてくれた出来だった。

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2017/08/16

「疑惑のチャンピオン」を観る

今日はWOWOWで録ってあった「疑惑のチャンピオン」を観た。ツール・ド・フランスを7連覇、だがのちに薬物使用が発覚、永久追放されたランス・アームストロングの人生。彼を告発したサンデー・タイムズ、デヴィッド・ウォルシュの原作を元に描かれる実話。

アメリカ人ランスはトップアスリートとして頂点を極めようとしていた。だが彼をガンが襲う。奇跡的復活したランスはツール・ド・フランスに挑戦、優勝を手にした。しかしそこには巧妙に仕組まれたプログラムが存在。その背景の下、彼は7連覇を達成する。やがて彼に疑惑の目が注がれるが、名実共に頂点を極めたランスにとって怖いものはなかった。

アスリート=性善説、しかし本作で描かれる姿にそんな欠片もない。勝つため、その手段として薬物プログラムを導入する。彼がガンから復帰した前年、多数のドーピング違反が発覚。だがミケーレ・フェラーリという全てを知り尽くした医者によって、ランスとThe Programは切っても切れない関係となり、ランスは絶対的地位に上り詰めた。

物語の描き方は冷静な視点でドライだ。同情を誘う事もなく、また突き放す事もない。彼はガンからの生還者という以外、同情と感情移入のしどころはない。その後の彼をみれば、よりその意を強める。

ランスはモラルに駆られる事もなく、ドーピングを続けるのも当然という表情。だがこれは的を得ている。続けて観たドキュメンタリー「ランス・アームストロング ツール・ド・フランス7冠の真実」でも、彼は”慣習""当然の手段"と告白していた。

本編中、記者会見でのランスの目が印象的。嘘は目に現れる。ランスはドキュメンタリーで険が取れた姿を見せるが、目に安堵が感じられた。これは実際の映像を対比できるドキュメンタリーの方が上。

一方、本作ではその巧妙な血液ドーピングの中身が描かれている。こればかりはドキュメンタリーが及ばない領域だ。そのディティールも配役共々ドキュメンタリーと比して再現度が高くよくできている。そして人間の欲がある限り、この手の出来事は起こり続けるだろうなぁ。

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2017/08/12

「スパイダーマン:ホームカミング」を観る

今日はMCU最新作「スパイダーマン:ホームカミング」を観てきた。かつてソニーグループの屋台骨を支えた「スパイダーマン」もアベンジャーズ仕様にリブート。「アイアンマン」ことトニー・スタークのサポートを受け、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」から繋がる物語となっている。

トニー・スタークからリクルートを受けたピーターは研修扱い、街の治安を守る立場にいた。そんな中、ATM強盗に遭遇したスパイダーマンだったが、強盗の持つ強力な武器に打ちのめされる。だがその武器こそトゥームスが8年前のNY決戦の残骸から産んだものだった。ピーターは友人のネッドと共にトゥームスの武器密売に迫っていく。

サム・ライミ版「スパイダーマン」(あくまで1と2に限る)が大人の鑑賞にも耐えうる、ヒーロー映画の傑作と言っていい出来だった。しかし本作はそう言い難い。

「シビル・ウォー」から繋がっているせいか、ありがちなヒーロー誕生エピソードはバッサリカット。そもそもソニーとして二度目のリブートだし割り切っている。それなりの脳内補完が必要だろう。

物語に感じるのは子供っぽさ。エピソードの積み上げもピーターに対し感情移入し難く、ヒーローとしての成長を感じさせない。そもそもキャストの若返りにその意を強める。MCU、チーム・アベンジャーズの中で位置付けとして、子供向けに敷居を下げたのかもしれないが、大いなる力には大いなる責任が伴う...それが「スパイダーマン」の持ち味だっただけに残念。

またピーターの成長を見守るべきトニー・スタークも、ガジェットを与えただけで物語上あまり機能していなかった。トニー自体、ドライなヒーローであるが、本作ではそうした新局面を現すには至らない。

悪役を元バットマン(DCコミック)で主演作「バードマン」がオスカーを獲ったマイケル・キートンに演じさせたのは何処か意味ありげ。だがこれまでの「スパイダーマン」が悪役にも感情移入を誘うのに対し、本作では描写が浅くマイケルの起用も活きていない。

子供向けの割に133分の上映時間は酷。大人でも退屈でやや睡魔に襲われた程。大いなる期待はせず、ノリで観るのが正解なのかも。

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2017/07/30

「スペース1999」を観る

スカパーのスーパードラマTVで放送された「スペース1999」を観た。本作は「サンダーバード」でおなじみITC製作のSF実写テレビシリーズ。製作年は1975年と1976年、それぞれシーズン1と2で計48話となる。この2ヶ月毎朝、出勤前に1話ずつ見るのが習慣づいた。

物語は1999年。核爆発により、月が地球の軌道を外れてしまう。そんな月と共に宇宙を彷徨う月面基地ムーンベースアルファの冒険が描かれていく。

主演はマーティン・ランドー。本作だけではなく「スパイ大作戦」のレギュラー出演していた俳優さん。晩年はティム・バートン作品にも出演し、「エド・ウッド」でオスカー助演男優賞を受賞した。本作ではムーンベースアルファのコーニッグ指揮官を演じている。先日、亡くなられたのは残念。

シーズン1は重厚なスペースオペラというべき内容。彩るのはバリー・グレイのスコアだ。特にシーズン1のオープニングテーマが素晴らしくカッコいい。荘厳だが、スピーディーな画面編集と相まってとにかく聴かせる。

これに限らず、シーズン1の良さは大人向けSFドラマ。もちろん製作年当時のチープさはあるが、ITC特有のデザイン、美術設計には唸らされる。特撮はリアリティがあるし、ご存知小型宇宙船イーグルのデザインは現代にも通用するしカッコいい。ムーンベースアルファの司令室といい、移動ポッド、使用されるフォントと時代を超えてセンスが高い。

シーズン1でコーニッグ指揮官を支えるのが、バリー・モース演じるバーグマン教授だ。ラッセル博士と共に本作のインテリジェンスの一端を担う。彼の説得力、存在感があったからこそ、ちょっとしたチープさも気にならなくなる。時に感じさせるユーモアもいい。シーズン1最終話、シーズン2はどのように展開するか期待で胸は高鳴った。

だがシーズン2、物語は大きく変質する。

重厚さは影を潜め、一言で言えばチャラい物語となった。まずキャストにバーグマン教授の姿はない。まるで始めから居なかったかのような扱い。コーニッグ指揮官の恋人でもあるラッセル博士が彼の立場を担うが、技術論よりもコーニッグとのメロドラマ志向へと変わっていく。オープニングテーマ、スコアもバリー・グレイから交替して全く別物になってしまった。

またアクション部分のリーダー格だったカーターは引き続き登場も、突然シーズン2から現れたトニー・ベルデッシにその座を奪われる。そしてサイコン人マヤの登場。「スタートレック」を意識したであろう唯一の異星人の役割。変身能力を持ち、ある意味1話完結の物語を強引にまとめる能力をも持つ。ただ見ていて慣れない序盤、彼女の登場は物語の変質と相まって、違和感しか無かった。

司令室は小ぢんまりとなり、300人いるといわれるムーンベースアルファだが、そんな風に思えなくなった。シーズン1のキャストはほぼ居なくなっただけでなく、群像劇の欠片も見当たらない。コスチュームもチープになり、とにかくコストダウンが気になる。だから物語のチープさが気になるという悪循環。結局、シーズン2、物語の最終話はけじめある終わり方にならなかった。

まとめ。期待が大きかった分、シーズン2は蛇足に思う。観るならシーズン1のみ。毎回オープニングテーマを見るだけでも大きな満足を得られるだろう。

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2017/07/22

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」を観る

今日はケイシー・アフレック主演「マンチェスター・バイ・ザ・シー」を観てきた。今年のアカデミー賞でケイシーが主演男優賞、ケネス・ロナーガン監督が脚本賞を受賞した作品。Amazonが本作を製作、またベン&ケイシーのアフレック兄弟の盟友でもあるマット・デイモンが製作に参加している。

ボストンで便利屋に勤めるリー。客とのやり取りは不器用だが、仕事は堅実。そんな彼のもとに兄ジョーが倒れたと連絡が届く。リーはかつて住んでいた、兄のいるマンチェスターに車を走らせるのだった。

兄ジョー、ジョーの息子パトリックとの関わり。そしてリー自身、そのような経緯に至った過去が徐々に語られていく。器用に生きるパトリックにとってはまるで寅さんのようなリーだが、淡々と描かれ、笑いを誘うような作品ではない。むしろリーは不器用過ぎて歯がゆいほど。ただそこに至る大きな理由がのちに明かされる。

本作を観て、まさにリーはアカデミー賞授賞式でのケイシーそのもの。監督は明らかにケイシーを充てて脚本を書いたであろうと想像する。そこに生まれる共感は本作で感じ取れる。またありがちな成功や再生を描くのではなく、僅かな成長だからこそ心から共感できた。世の中を器用に生きられる人にこの作品の良さはけっして伝わるまい。

物語はマンチェスターの海に始まり、同じ海で終わる。地味なエピソードの積み上げと全体的に厳しい季節感が伝わる映像で楽天的な作品で無いが、二人が海に繰り出す姿、エンディングに温かさを感じた。

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2017/07/15

「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」を観る

今日は子供の付き添いで「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」を観てきた。朝一回目の回で満席。ムビチケで席を取っていたので間際でも入れたが、会員ポイントは別途一般窓口に並んで付け直してくださいって。シネマサンシャインさん、もう少しやり様があるんじゃないかと。長い行列を横目に諦めたけれど。

ポケモンの知識は「ポケモンGO」程度のもの。物語はそれなりに理解。007、スターウォーズしかり。シリーズものは困った時こそ原点回帰、エピソードゼロへ。サトシとピカチュウ最初の出会い、仲間との交流にその後、最強ポケモンホウオウが待っている展開となる。

劇場版という事で大画面を意識した演出。ただ最近のテレビシリーズの演出も派手となってそう大差は感じない。

脚本(一部脚本として)クレジットには故・首藤剛志の名。そもそもポケモン初期は首藤氏の手によるもの。かつてのアニメファンにとって、首藤氏といえば葦プロを支えた名脚本家だ。本作のタイトルといい、今も続く決めゼリフ、エッセンスは彼の手腕が大きいのだと思う。

映画としてはあくまで子供向けで友情と勇気がテーマ。奇をてらった「妖怪ウォッチ」と対局にある。少年少女の心を失った大人を楽しませるのは本分じゃない。「ポケモンGO」のおかげで知ってるポケモンのオンパレード、最後まで眠らずに終わったが、子供の付き添いが理由のイチゲンさんにはつらい。ただそうした子供向けのオーソドックスさこそがポケモン映画の強み。20作目は伊達じゃないといったところなのだろう。

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2017/07/09

「激走!5000キロ」を観る

先月はスカパーが2千円分タダという事で一ヶ月だけスターチャンネルを契約していた。そんな中放送されたのが「激走!5000キロ」。子供の頃の記憶に残る一作だ。

荻昌弘さん解説の「月曜ロードショー」が懐かしい。この「月曜ロードショー」でショーン・コネリーの「007は二度死ぬ」ピーター・フォンダの「悪魔の追跡」と共に定期的に放送されていたのが、この「激走!5000キロ」。

だが前述の二作と違い、当時のスターは出ていない。でものちの名優は出ていた。例えばフェラーリデイトナを駆るイタリア男はラウル・ジュリアだ。彼の名を高めたのは「アダムス・ファミリー」だが、亡くなるまで名バイプレイヤーだった。もう一人はゲイリー・ビジー。本作では若かりし彼の姿が見られる。のちの悪役、トラブルメーカーぶりが想像できない。ちなみに今回見直すまで二人の存在に気がつかなかった。

主役はマイケル・サラザン。ウィキペディアを見ても、人に言える代表作が挙がらない。だが「激走!5000キロ」は充分に代表作の価値がある。だが本作、真の主役は車たちだ。主人公の乗るコブラ、前述のフェラーリデイトナ、カマロにベンツ、ポルシェ。ロールスロイスに至ってはB級作品ながら本物が傷だらけに扱われる。ちなみに1976年の作品。B級なんて言葉がつかなかった時代だ。

物語はそんな車たちで、ニューヨークからロサンゼルスのロングビーチまで競争するレース。ただ大真面目な作品ではなくコメディー。同じノリの映画「キャノンボール」の遥か昔。中でも幼少期の記憶に残っていたのがバイクの男のエピソード。セリフなくトラブルに巻き込まれて広告板にジャンプし激突。そこが可笑しく悲しい。

スターチャンネルでは字幕版が放送されたが、残念ながら吹替版は無かった。DVDも出ているが、吹替はない。こういう作品こそ吹替ありき。マイケル・サラザンの顔をみると安原義人さんの声が浮かぶものね。こういうのを記録より、記憶に残る作品というのだと思う。そしてスターチャンネルにはWOWOWと違ったセンスを感じるんだよね。

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