2025/12/16

競馬初心者のための小ネタ「兄弟、姉妹、そしてちょっとだけ血統の話」

先日、日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」は最終話を迎えました。原作を読んでいたものの、だいぶ忘れていたために新鮮な形でクライマックスを楽しむ事ができました。それはロイヤルファミリーとあるダークホースの一騎打ちです。

有馬記念を一騎打ちした馬たちの共通点、それは父がロイヤルホープだという事です。人間でいえば、この2頭を兄弟と呼びたくなりますが、彼らはそうではありません。あくまでロイヤルホープ産駒と呼ぶ事以外、競馬の世界では彼らを兄弟と呼ぶ事は無いのです。

そもそも人気種牡馬は年間100頭以上に及ぶ種付を行うため、もし人間と同じ兄弟関係を求めると種付、誕生した数だけ兄弟になってしまいます。そのため競馬の世界では同じ母親の子供だけに兄弟関係が成立するのです。

ちなみに同じ父親の場合は全兄、全弟、父親が異なる場合は半兄、半弟と呼びます。牝馬の兄弟の場合も同様で全姉、全妹、半姉、半妹となっています。競馬の世界は血統が重視されますが、同じ母親から生まれ、兄姉が活躍した弟、妹が注目されるのはそうした理由があります。

全兄弟で最も有名なのがビワハヤヒデ、ナリタブライアン。2頭はパシフィカスを母親に持ちます。ビワハヤヒデは父シャルードを身籠ったまま輸入された母親パシフィカスが日本で生みました。そして日本でブライアンズタイムを種付してナリタブライアンが誕生しました。

 彼らの活躍は皆さんご存知の通りです。ただこの2頭は兄弟と言いつつ、オーナーの違いで名前に共通性はありません。そこが何とも日本的です。

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面白いのがオルフェーヴルとゴールドシップです。もちろん2頭は兄弟でありません。しかし同じステイゴールドを父親に持ち、母の父は同じメジロマックイーン。2頭の血統表の4分の3は同じなのです。血統を突き詰め、このような配合が生まれるのも競馬の奥深さだと思います。

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※血統表はJRA-VANソフト TARGET FRONTIER JVを使用しました。

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2025/12/14

日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」最終話レビュー

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日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」の最終話「ファンファーレ」を観ました。復活したロイヤルファミリーが有馬記念に挑みます。しかしながら有馬記念はG1、出走馬は賞金を重ねた実力馬、またはファン投票上位の馬に限ります。果たしてファミリーはそのハードルを超える事ができるでしょうか…と言いつつ原作は読んでいますので。

2025年秋シーズンを目指し、G2札幌記念2着をステップにG1秋の天皇賞も敗退。有馬へ出走するためにはG1ジャパンカップを勝つ事が必須となったロイヤルファミリー。実況でファミリーの名前が挙がりますが、重賞未勝利馬が実際の競馬中継でそこまで触れられる事はありません。判官贔屓、あくまでドラマの主役ですからね。一方、ライバルであるソーパーフェクトは"あっけないと無敗3冠馬となります。

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さて話はジャパンカップに戻り、レースは前半を62秒2で流れたスローペース。王者レインボーキャンプは我慢できずに先行します。ロイヤルファミリーは中団待機、直線半ばから外から差し切り勝ち。やっとG1を勝つ事ができました。ちなみにこのレース映像ってコントレイルが勝った第41回ジャパンカップでしたね。

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G1を勝った事で有馬記念出走の切符を得たロイヤルファミリー。彼の大目標、有馬が行われる中山競馬場はトリッキーなコース。作戦も大事になります。実際にぬいぐるみを並べるかは別にして、競馬ファンならある程度枠順から展開を想定して馬券は勝っていますから。

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ここで名前が出たのが椎名善弘オーナーのビッグホープ。まさかのロイヤルホープ産駒。レースのペースを握るのはずのこの馬が出遅れ。しかしながらレースはハイペースで進みます。レインボーキャンプが途中から先行する中、ロイヤルファミリーとソーパーフェクトが2番手、3番手から直線先頭に躍り出る。ところが….

ここをドラマのクライマックスに持ってきたのが、良かったですね。ドラマのテーマは継承ですが、如何にもザ・競馬という形で描いています。その結果は広中調教師のセリフにも表れていました。これ以上はあえて触れません。日曜劇場らしい大団円。是非、ドラマを観てください。

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追伸.
最終回らしく感動シーンてんこ盛りでしたが、ファミリーの戦績が小説の表現をドラマらしく優勝レイで再現していたのが良かったです。またルメール、坂井瑠星に続き彼の師匠、世界の矢作先生が登場、瑠星騎手との師弟共演されました。ちゃんとセリフ付き、明らかにブリーダーズカップの後と思われる言葉でした。

最終回を前にキャスト・スタッフ共、続編を匂わす(希望する)コメントが出ていますが、もしあれば舞台は2030年以降が舞台になるのかな。原作者早見和真さんには続編で競馬の新たな世界を描いて欲しいです。そして3ヶ月間、本当にありがとうございました。ぜひ二週間後、今年の有馬記念を当てたいですね。(おしまい)

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日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」最終話レビューはこちら
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第9話レビューはこちら
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第8話レビューはこちら
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第7話レビューはこちら
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第6話レビューはこちら
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「バーフバリ エピック4K」【IMAXレーザー字幕】を観る

今日は盟友N氏と「バーフバリ エピック4K」【IMAXレーザー字幕】を観てきました。「RRR」のS・S・ラージャマウリが手掛けた「バーフバリ」二部作を監督自ら再編集、一つにまとめ上げた235分に及ぶアクションスペクタクル大作です。

物語はマヒシュマティ王国の英雄バーフバリの血をひくシヴドゥが、実の母デーヴァセーナを救いに行くというもの。更に王位継承争いに巻き込まれていくデーヴァセーナの過去が明らかにされていく二世代に渡る壮大な物語となっています。

「バーフバリ」シリーズは今回初見。IMAXによる大スクリーン効果もありますが、冒頭から音の圧と凄みにやられました。いい意味で4時間観客に休ませる暇を与えません(ちなみにインターミッション:休憩はありません)。しかも映像の美しさは「RRR」で実証済み。VFXで構築された大自然と大アクションに圧倒されます。

「バーフバリ」は僕ら世代にとって「北斗の拳」をインスパイアさせます。剣闘が中心ではありますが、ビルドアップされた肉体に拳を交えるシーンも多いです。巨大な建築物の前、宿敵バラーラデーヴァとの戦いはラオウVSケンシロウですね。

映像のスケール感は「クレオパトラ」「ベン・ハー」、そして「スターウォーズ」。それだけでなく「タイタニック」や「北斗の拳」の源流である「マッドマックス2」まで散りばめられています。雪崩のシーンでは「007」まで感じ取りましたから映画ファンには堪らないオマージュの連発です。

ただこれら要素をオリジナルに昇華されているのが、S・S・ラージャマウリ監督の手腕の素晴らしさだと思います。それは監督のストーリーテリングにも言える事で、血の宿命に翻弄されるバーフバリ、バラーラデーヴァら善悪キャラクターそれぞれに感情移入してしまいました。監督の謝辞であっさり終わるエンドロールにも驚かされました。

ここまで圧倒されるとついオリジナルの二部作を観たくなりますが、劇場でこそ本領発揮する作品だと思います。インド映画とIMAXの相性もいいです。いずれリバイバル上映、観られる機会があれば楽しみたいですね。なお今回のIMAX上映は特別料金3,700円でしたが、我が生涯に一片の悔い無し!(結局「北斗の拳」かよ(苦笑))。

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2025/12/13

競馬初心者のための小ネタ「G1レース」

明日最終回を迎える日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」前半を盛り上げたオーナー山王耕造は有馬記念を勝ちたいと、その目標に掲げていました。ドラマでも描かれましたが、1勝するだけでも大変、そんな中でG1レースに出走させて勝つ事は更にハードルが上がります。

G1レースの中で最も有名なのはダービー。ダービーこそクラシック、3才馬の頂点のレースです。チャーチルの有名な言葉に「ダービー馬のオーナーになる事は一国の宰相になるよりも難しい」というのがありますが、それこそ馬主最大のステータスなのだと思います。

ダービー等のG1レースですが、G1という呼称が使われるようになったのは1984年からです。既に重賞と呼ばれていましたが、この年から海外に倣ってレース毎に格付けがされるようになりました。もちろんG1が最上位、G2、G3とオープンレースに格付けがなされます。

ただ馬主誰もがダービーを目標としている訳ではありません。メジロの冠名でお馴染みの北野豊吉は長距離レースである天皇賞を(1984年より前は秋の天皇賞も3,200メートル)志向し、生産するオーナーブリーダー(オーナー兼生産者)でした。豊吉亡き後も天皇賞を目指す馬を送り出していました。

メジロの最高傑作は祖父アサマと父ティターンから続く天皇賞制覇、春の天皇賞2連覇のメジロマックイーン。凱旋門賞2年連続2着のオルフェーヴルの非凡なスタミナとスピードは母父マックイーン、長距離王国メジロ血統の源流あってこそのもの。そこが痛快です。

ドラマの中の出来事ですが、ソーパーフェクトは無敗クラシック2冠を達成しました。鞍上にはルメール、G1を勝つためのサンデーレーシングならではの乗り替わり….ドラマでは椎名善弘の息子、展之がオーナーでしたね。やっぱG1なら何でも勝ちたいのが当たり前。

さて最終回、そんなソーパーフェクトとG1有馬記念で対決するロイヤルファミリー。父ホープから晩成、長距離適性を受け継いだ彼の走り、明日の放送が楽しみです。

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2025/12/12

競馬初心者のための小ネタ「勝馬投票・PAT」

日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」で注目されている競馬ですが、欠かせないのが馬券です。馬券の正式名称は勝馬投票券。私が競馬を始めた頃は馬番連勝が始まったばかりで、万馬券の威力に魅了され、競馬沼にハマりました。

勝馬投票券とは、勝馬または2着馬、3着馬の着順通りに、または着順を問わずに当てるものです。その内容は馬券の種類によります。単勝、複勝、枠連、馬連、馬単、ワイド、3連複、そして破壊力抜群の3連単があります。詳しくはJRAのホームページを読んで下さいませ。

実はここで話したいのは我が勝馬投票の変遷です。馬券は競馬場やWINS、エクセル等の場外馬券場で購入できますが、30年前はこれら施設が近場に無い人にとっては難しい問題でした。そんな地方の人々に手を差し伸べたJRAが用意したのが電話投票システムです。

学生時代は電車に乗ればすぐに競馬場へ行けた環境でしたが、社会人になるとそれが叶わない距離になりました。G1シーズンは府中に通う事もありましたが、毎回片道3時間と往復の電車賃がバカにできません。勝てば官軍負ければ賊軍って感じでしたかね。

電話投票の権利が取れたのはその数年後。当時はその権利を得るのも難関でした。しかも資格を得ても翌週から馬券が買える訳ではなく、半年以上待たされました。本当に長かったなぁ。

なお1993年の有馬記念(トウカイテイオー)、翌年のAJCC(マチカネタンホイザ=フジヤマケンザン)で嬉しい当たりがあったので、MS-DOS版(NEC 9801用)のPATソフトで馬券を買ったのだと思います。Windows95以前の頃でしたから、ユーザーインターフェイスとかは記憶にありません。

ちなみにこの頃、学生時代の友人はファミコン版のJRA-PATや携帯端末のモバイルメイトで馬券を買っていたようです。

Windows95以降はPATソフトも少しずつ良くなって、OSの進化と共にPATは電話投票からインターネット投票に移行して現在に至ります。今はWeb上からの勝馬投票、JRA-VAN専用で公認ソフトのTarget FrontierJVからの投票も可能になりました。

更にWeb上であれば海外競馬の馬券(ただしJRA所属馬の出走レースに限る)も買えるし、インターネット投票になってからは権利を取得するとすぐに馬券が買えるようなシステム(即PAT)になりました。さらに5連勝馬券WIN5という最終兵器まで繰り出すJRA。我々の資金搾取に余念がありませんねぇ。

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2025/12/10

「兄を持ち運べるサイズに」を観る

今夜は「兄を持ち運べるサイズに」を観てきました。柴咲コウ主演、オダギリジョー、満島ひかり共演のヒューマン・コメディー。便りがあれば金を無心する兄。そんな兄の訃報が届いた主人公理子と兄の元妻、そんな彼ら家族の姿を描いていきます。

家族の死を扱う作品ですが、歳のせいかとても心に刺さりました。オダギリジョー演じる兄がとにかくダメな人。でも一転、こんな人が…という展開は想定していましたが、それでも良かったんです。中でも”頭の中の兄”という表現がこの映画のキーだと思います。

目の前の家族にしてもその一面を見てきただけ。それぞれに見てきた兄の姿がある….しかも兄の話してきた嘘と真実。兄に対しちょっといい人感を出しつつもひと昔前のアフラックのCMじゃありませんが、ちゃんと大事な点は押さえています。

この映画は家族を見送る過程を描いた作品でもあります。人それぞれの終活、年老いた両親を持つ身としては非常に考えさせられました。また静かに感情を揺さぶるようなストーリーテリングも良かったです。

結構、笑えるシーンも多かったです。オダギリジョーはコメディのほうが好きだな。また宮城県をフィーチャーしつつ、柴咲コウと満島ひかりのロードムービー的なやり取りもあったり。それとスーパー、野菜の安さに驚いてしまいましたよ。

追伸.
映画館へ向かったところ、駐車場で見覚えのあるクルマに遭遇。何と盟友N氏でした。しかも俺の取りたい席をとっていたのがN氏。この展開、「ビーキーパー」以来、今年二度目でした。でもこの映画、本当に観て良かったです。

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2025/12/07

日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第9話レビュー

日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」の第9話「鎧」を観ました。サブタイトルの鎧(あぶみ)とは競走馬に騎乗するジョッキーが足を乗せる馬具の事です。レース中のジョッキーは鞍に座る事はありません。そのため全力疾走(時速60〜70km)する馬上で体のバランスを鎧だけで取っているのです。そんな鎧が第9話でどんな意味を持つのでしょうか。

秋の天皇賞に進んだファミリーでしたが、レース中に翔平は落馬してしまいます。ここで二つの出来事が起きます。一つは翔平のケガによる長期離脱、もう一つはファミリーの眼に怪我を負った事です。 前の馬の芝のキックバックを右目に受けたファミリーは角膜移植が必要な状態になってしまいます。

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今回における鎧とは、チームロイヤルそれぞれの要の転期を指すのだと思います。ファミリーのために耕一はフランスへ飛び、移植手術のエキスパートとの交渉に向かいます。またその情報を掴んだのが、記者の平良からというのもチームロイヤルらしいです。

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ノザキファームも剛史から加奈子への世代交代という節目。ここでは日高の人たちの力強い支えを受けることになります。みんなでファミリーを甘やかしたら「何かおっきくなっちゃった」って(苦笑)。そんなファミリーの復活も、自信を失った翔平の活路とは….

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翔平にとっての転機は自信を取り戻す事、そのきっかけの一つが鎧でした。隆二郎のアドバイスで鎧の長さを変えたのです。鎧の長さに決まりはありません。ジョッキー一人ひとりで違います。騎乗の違和感を取り払い、再びファミリーの背で戦いに挑みます。

ちなみに武豊騎手は拘りの末、金属加工メーカーと協業して鎧の開発を行いました。ジョッキーにとってそれ程に重要な馬具なのです。

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復活した翔平と共に育成牧場の坂路を駆け上がるファミリーがカッコよかった。風景はヨーロッパの調教を思わせました。ドローン空撮と共に本当に美しいです。

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一方、ソーパーフェクトは鞍上にルメールを迎え、皐月賞、ダービーを無敗のまま制覇(ダービーの映像はドゥラメンテのレース)。結果、隆二郎は乗り替わりの憂き目に遭いました。乗り替わりの非情さは実際の競馬でもある事ですが、椎名親子の間の温度差を感じるエピソードでした。

ちなみにこれまでこのドラマに登場したジョッキーでルメールが一番目立っていたと思いますよ(笑)。

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冒頭、婚期を弄られる栗須が可笑しかった。しかもドラマっぽい演出ですよね。そしてこのエピソードのラスト、栗須の人生に大きな転機が訪れます。そして次回は最終話、ファミリーが有馬記念に向かいます。来週ももちろん楽しみですね。

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2025/12/06

「ファースト・カウ」を観る

いつも通りに「一徳」さんで盟友N氏と昼ごはんの後、金星シネマで今日の2本目「ファースト・カウ」を観ました。盟友N氏共々、予告編を観て鑑賞を即決。開拓時代のアメリカ、オレゴンを舞台に初めての乳牛がやってきた地に、料理人のクッキーと中国人移民のルーが一攫千金を狙う姿が描かれていきます。

一攫千金とは財を成す仲買人の乳牛からその乳を盗み出す事。そして乳を利用してドーナツを作り商売するのです。クッキーは料理人ですが、過去の地でパン作りを学んでいました。意気投合したルーと共に市場での商売を企てていきます。

予告編通り、アイデアは面白いです。しかしながら乳牛に近づくまでの展開が平板で淡々としていました。前半だけでいけば面白みはありません。ただドーナツを作り始める中盤以降、多少持ち直した感はあります。仲買人とクッキーのやり取りの妙。それでももっと物語を面白くできるのに一向に盛り上がりません。気がつけば映画は終わっていました。

例えばドーナツ作りに惹かれるものが無かった。こういう食を扱う映画では導引として食欲を掻き立てる演出があるものです。もっとドーナツを美味しく撮る事ができただろうし、それを頬張る、または美味しさを爆発させるような表情があっていいはず。だって物の乏しい時代、人々にとってドーナツがどれだけ新鮮なものだったろうかと。

物語は色々な伏線が散りばめられているようで、積極的に回収する作りではありません。二人の行く末を暗示するシーンはあるものの、結局それに至ったかは不明。約2時間の上映を介して多くは語られません。予告編の出来の良さにしてやられた作品でした。

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「赤い風船 4K」「白い馬 4K」を観る

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今日は盟友N氏と伊東市の金星シネマで一本目「赤い風船 4K」「白い馬 4K」を観ました。二作共にフランスの映画作家アルベール・ラモリスによる作品で「白い馬」が1953年、「赤い風船」が1956年に公開されたもの。今回、70年を経て4Kリマスター版として甦りました。

製作順でいけば先に「白い馬」からの上映となりますが、連続上映で物語的には「赤い風船」が先で正解です。とても可愛い映画でパスカル少年と赤い風船の友情ともいうべき関係性が描かれています。まるで意志を持ったような動きをする風船が堪りません。

ちなみに予告編やチラシの説明通り、世界の多くのクリエイターに支持された作品で、母国ではトリュフォー、日本では円谷英二、手塚治虫、黒澤明がそこに名を連ねます。作品を観るとその意味が凄く解るし、現実的な描写とファンタジーの匙加減が絶妙です。しかもラストシーンの昇華具合が非常に印象に残りました。

一方「白い馬」はカラフルな「赤い風船」と異なりモノクロ作品です。野生の白い荒馬と少年の姿を描いています。群れのリーダーだった馬が馬飼いに追い込まれ、主人公の少年と出会います。馬を救いたい少年と馬飼いの攻防、そして追い詰められた少年たちの顛末が描かれていきます。

馬飼いたちは鞍や鎧(アブミ)を装備して騎乗していますが、少年は裸馬のまま。それでいて全速力で疾走しています。これは結構危ない事で競馬好きの俺はそこで驚いてしまいました。また主人公の馬ともう一頭の馬がリーダー争いする姿、描写はリアルで中々観られません。本当に噛みつきあっていました。

物語の顛末を含め、当時の撮影技術の高さが感じられます。また「白い馬」のラストシーンの崇高さが印象に残りました。

なお「白い馬」の少年の弟は「赤い風船」のパスカル少年です。しかも彼は監督の息子さんのようです。俺はテロップで気づきましたが、盟友N氏も少年の顔を見て気づいたよう。この子本当に可愛いですね。

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競馬初心者のための小ネタ「牧場見学」

日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」の影響で生産牧場が注目されています。ただ牧場に直接、連絡をする等既に悪影響が出ているようです。もう10年、牧場巡りをしていませんが、ルールやマナーを振り返ってみたいと思います。

牧場は生産馬、休養馬、引退馬のためにあるものです。見学者のためではありません。基本的に牧場を見学のために開放するシステムはありません。あくまで牧場側のご好意で決められた時間、ルールで馬を見せてもらうのです。また全ての馬がその対象ではなく、気性や体調を踏まえて選ばれた馬が柵越し、または牧場関係者の手綱に引かれた馬を見せていただく事ができます。ただ今が事情が変わっているかもしれません。

ひと昔前は実際にある「競走馬のふるさと案内所」で情報を確認するしかありませんでしたが、牧場見学のための情報は同じ名のWeb上のデータベースがあり便利になりました。牧場見学は夏シーズンの限られた期間で行われるのが通例。なのでJRAの機関雑誌「優駿」はそのシーズンとなると牧場見学の特集が組まれます。大抵の事、マップやルール、マナーはこの特集で知る事ができます。

見学マナーはそれら情報に加え、見学場所で牧場の方から指導がある場合があります。馬によって事情が異なるためです。見られると思った馬が見学できない事は少なくありません。馬は生き物です。その点はあらかじめ念頭に置いて見学して下さい。

競馬場と違い、放牧地で見る競走馬は魅力的です。忘れられないのは社台スタリオンステーションでのトウカイテイオーですね。メジロマックイーンやディープインパクトらスターホースがいる中、威風堂々とした仕草で輝いていました(下の写真)。引退後、二度彼に会いにいきましたが、本当にカッコよかったです。

これら感動はルール、マナーを守ってこそ得られる事。必ず守りましょう。競馬ファンとして、もし牧場見学ができなくなったら寂しいです。来年の夏こそ、引退後のオルフェーヴルに会いに行きたいな。

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